ここまで長かったです。本当に長かった・・

彼女は無治療を希望し、主治医には抗がん剤を含むフルコースの治療法を勧められ、僕は右往左往しまくっていた手術後の3ヶ月半でした。

彼女は今日からタモキシフェンの服用を開始します。

 

タモキシフェンはノルバデックスにしました。ジェネリックも選択できるし、途中からでも変えていい旨の説明を受けました。

1か月服用した後に血液検査をして、副作用の有無を自覚症状と併せて調べることになりました。

副作用は少ないことを願うことしかできません。副作用の種類によっては、それを軽減できる漢方薬などがあると、このブログのコメントでもアドバイスをいただいています。

 

彼女が温存手術を受けたのは今年の2月の下旬です。再発予防のための治療を開始するまで約3ヶ月半もかかってしまいました。

まあ、その内の5週間は病理検査の結果が出るまでの期間です。そして一般的な場合でも1か月くらいなら治療法を迷ってしかるべき期間なのではないでしょうか。

その期間にプラスして、僕の彼女は主治医との話し合いが上手く行かなかったり、引っ越ししたりしていた期間がプラスされました。

もう、彼女は凄い胆力だとしか言い様がないです。乳がんの治療法を決めずに、普通に引っ越しを一から計画し始めたのですから。

乳がんで気が滅入って、それをリフレッシュするための引っ越しとかでは決してないです。更新の条件について大家と不動産屋にムカついたからです・・

引っ越しをしている間に乳がんのことを一切考えなかったおかげで、治療法について彼女とも主治医とも話し合いが上手くいかず、気が滅入っていた僕の心がリフレッシュされました。

 

彼女のおかげでリフレッシュできて、前向きに術後の治療法について話し合えた結果、タモキシフェンは飲もうということになりました。

彼女は当初タモキシフェンも飲みたくないと言っていました。ですが、病理検査の結果で彼女の乳がんのタイプはルミナールのAだと分かり、その場合はタモキシフェンの効果は絶大です。

他の治療法はさて置いたとしても、タモキシフェンだけはやろうと彼女を説得し、彼女も受け入れてくれました。

 

だからという訳でもありませんが、彼女の術後の治療はタモキシフェン単独にしました。放射線治療もしないことにしました。

主治医に提案してもらった抗がん剤やリュープリンもやりません。

 

彼女の乳がんの状態と、患者本人である彼女の意向を考え合わせれば、術後の再発予防の治療がタモキシフェン単剤であることは必要十分だと思います。

 

以下、彼女の乳がんの状態

組織型・浸潤がん(硬がん)
浸潤径・1.8cm
リンパ節転移なし
ホルモンレセプター ER+(PS5 IS2) PgR+ (PS5 IS3)
HER2 1+
ki67 14.7
核グレード 2
脈管侵襲 中程度

 

 

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僕の彼女が乳がんの温存手術を受けたのは今年の2月下旬です。

それからもう3ヶ月も経ってしまいました。ですが、まだ術後の再発予防の治療を始めていません。

随分と遅くなってしまいました。まあ、3ヶ月の内の5週間は病理検査結果待ちだったので、その間は治療法を悩んでいた期間ではなかったです。

6月の上旬にかかっている病院の診察の予約をしています。ここで彼女と僕で話し合った結果を主治医に伝えて、術後の治療内容を確定させます。

 

彼女と僕は乳がんに対する考え方がかなり違っていて、それぞれが考える乳がんに対する接し方も違いました。

なので、術後の治療方針について、なかなか話し合いがまとまりませんでした。

その上さらに主治医との話し合いも難航しました。(というか、主治医とはいまいち話し合いになりませんでした。)

彼女は大まかには無治療が希望でしたし、主治医は考え得る治療法をフルコースで勧めてきました。

 

僕としては、効果と副作用のバランスがいい、効率のいい治療法をして欲しかった。偉そうに言わせてもらうと、その治療法の作用機序やエビデンスでやるかどうかを決めたかったです。

ですが、そんなことを言っていられる状況にはなりませんでした。効率がどうなどと悠長なことを言っている場合ではなかったです。

彼女はルミナールAの乳がんだと分かった以降もホルモン療法をしないことを希望しましたし、主治医はルミナールAの乳がんなのに抗がん剤を勧めてくるし・・・

彼女には最低限の治療を勧めました。そして、主治医の勧める治療は過剰気味であると裏を取ることに奔走しました。

今は彼女との話し合いもほぼ終わっています。おそらくタモキシフェンのみをやることになると思います。

なんというか、最後には非常に普通のところに落ち着きました・・・良かったです・・・

局所再発予防の放射線については、僕はどちらでもいいと思っています。彼女はやらない方に少し傾いているようです。

放射線治療の副作用は小さいとは言ったものの、彼女の予想される局所再発率もかなり低いので、相対的な効果は小さくなります。なので、僕の希望の「効率」を考えると、きっちり受けても省略しても、大きくは変わらないところです。

 

今思い返すと、病理検査の結果が出てからいろいろありました。

彼女と何回も喧嘩をしました。喧嘩になった内容に関しては問題なかったと思いますが、喧嘩をしたこと自体は反省しています。

なんというか、彼女があまりに突飛なことを言うので、それがすごく適当に感じてしまって不真面目に感じてしまうのです。

ですが、よく聞いてみると、彼女自身はそれをまったく突飛だと思っていないようなのです・・・なので、粘り強く彼女の話を聞けば、彼女が真面目に考えているを理解できるのです。

それができなかったことを反省し、彼女の話を聞く時だけにとどまらずに、あらゆる粘り強さをもっていけたらいいと、今は思っています。

 

病理検査の結果が出てからはバタバタして大変でしたが、今思い返してみると、彼女の乳がんが発覚してから手術するまでの期間の方が大変でした。精神的にとても苦しい時期でした。

針生検の結果で乳がんだと確定したのですが、その生検によって「ki67が高い」と言われていました。ki67は増殖能であると聞き、それが高いとはつまりどんどん増殖していく乳がんなのか?と、とても不安になりました。

今はki67が高い乳がんであっても、特別に予後が悪いことなどないということを知っています。特別に進行が早いということもない。

ですが、このころは非常に不安でした。しかし、いろいろあって転院までして手術を受けました。転院したことを当時は賭けだと思っていましたし、その賭けは病理検査の結果が出るまでは成功なのか失敗なのか分からないと思っていました。

いろいろ、余計な心配をしていたことになります。

今は乳がんはがんの中でとても進行が遅いがんだと確信をもって言えます。例え腫瘍の大きさが術前の検査の数字より手術後の結果の方が大きくなっていたとしても、それは測り方の違いからくる差です。

乳がんについて正しい知識を持っていたとしたら、このころに不必要な不安を感じずに済んでいたと思います。そして正しい知識がついてきたからこそ、彼女と治療法について少しずつ意見がまとまっていったのだと思います。

 

 

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久しぶりに受けた某がん専門の大病院の診察で、主治医に

「放射線治療を受けないと、温存手術でせかっく残した乳房を失うことになるかもしれない。それでもいいんですか?」と脅されました。

この先生は、僕と彼女がまだ温存手術と全摘手術の違いを完全に理解していない時に、

両者のメリットとデメリットを僕たちに説明せずに、「温存手術と全摘手術のどっちにしますか?患者であるあなた達が決めて下さい」と言ってきた先生と同一人物です。

ちょっと信じられません。診察を受けた後、あまりの酷さに半笑いになりました。

抗がん剤を不自然な数字のトリックで勧めてきたのもこの医師です。

最終的に過剰気味の治療を勧められるのは、それが病院やその医師の方針ならば仕方がないと思います。

あくまでお勧めされているだけであって、それに従うかどうかは患者側が決めることです。1%でも再発率が下がるのであれば、どんな副作用のある治療法でも受け入れる、という人もいるのですから。

しかし、卑怯な説明の方法で患者に正確な判断をさせず、実態のない恐怖のイメージのみ患者に与え、なんとしても治療させようとする医師のやり口には狂気すら感じました。

 

イメージだけの問題です。ただのイメージの問題ですが、がん専門の大病院の乳がんの専門医が、患者の乳房が危険な状態だというイメージを不当に与えようとしてきたのです。その行為が現実的に持つ効力は計り知れないはずです。

実際に、今回の診察が終わった直後に、彼女が放射線治療に対してどういうイメージを持ったかを聞いてみたところ、「放射線治療を受けないと、せっかく温存治療をして残した乳房が、いずれ全摘しなければならなくなってしまう」と、言われたような気になったと言っていました。

そんなことをこの医師は一言も言っていないのです。実際に語尾で「こうなる」とか「~~だ」とか、何かを言い切ることはほとんどありませんでした。

そういう、自分では確実に言い切るようなことは一切しない構えの中で、この医師は「最悪な場合こうなるかも。」という、悪い可能性をひたすら説明し続けました。

放射線治療のメリットとデメリットを客観的に説明する気がまったくなかった。どんな病気のどんな治療法にも効果と副作用があって、そのバランス次第でその治療法を受けるかどうかを決めるはずです。

がんの治療のような、全てが確率でしか測れないような病気の治療(予防)ならば、なおさらメリットとデメリットのバランスを客観的に慎重に考慮しなければならないはずです。

あの医師は、客観的でなかったというレベルで収まらず、あらゆる印象操作によって、放射線治療を彼女に受けさせようとしてきました。

(乳がんの温存手術を受けたのならば、放射線照射はセットで必ず行うのでは?と思われる方も多いはずです。ですが、「手術断端陰性の場合に放射線照射を省略する場合がある」といううたい文句を掲げているのは、何を隠そう、この病院の方なのです。病院のホームページに書いてあります。彼女と僕は最小限の治療の望んでいました。だからこそ、この病院に転院までして手術をしてもらったのです。)

 

全ては確率、可能性の話です。再発「予防」の話なのですから。その可能性の彼女の場合の確率的な数字は、すでに病理検査の結果より全て判明しているのです。

なのになぜ、それらの数値をもとに説明しないのかが不可解であり、不審でした。

まったく同様の不可解さ、不審さが、抗がん剤の使用を勧められた時にもありました。

 

彼女の乳がんの場合は、手術の結果で断端が陰性だったこともあり、局所再発の可能性は9%です。これはこの医師自身が以前に言ったことです。

そして、局所再発予防の放射線治療をすると、この9%が三分の一の3%になる。なので、放射線治療をした場合に恩恵を受ける人は、(9%-3%)で、6%、つまり100人の内6人になります。

そして、この6人の受ける恩恵は、余命(命の危険)とは関係ないです。局所再発は患者の余命と関係しないことは、現在は全ての乳腺科医の認めるところです。乳房だけの問題です。

これが温存手術後の放射線治療の彼女の正確なメリットになります。

 

「放射線治療を行わなかった場合に、行わなかったがゆえに(命の危険とは関係のない)局所再発してしまう人は、100人中6人です。」

そう、患者に伝えるべきですし、それ以外の(むやみに危険性だけを強調する)伝え方は客観性を欠いています。

そして、その事実に加えて、放射線治療にかかるいろいろなコストとデメリットを説明して、最後に放射線治療を受けるかどうかを患者に選ばせるべきです。

 

繰り返しになりますが、彼女に診察が終わった直後にどう思ったか聞いてみたところ、「今、放射線治療をしなければ、いずれ全摘しなければならなくなってしまう」と言う意味合いの説明をされたと感じていました。

そして、その医師の説明の全体のイメージで言えば、僕も完全に彼女に同意します。本当に重要な実際の数値などを説明では一切出さずに、ひたすら「再発」「リンパ転移」「全摘」という単語を繰り返し、恐くなるイメージだけを彼女に与えた説明でした。

ステージⅠ(リンパ転移なし)、ルミナールA、断端陰性だった彼女に対して「局所再発してリンパ転移して全摘の可能性がある」との繰り返しです。

そして聞いてもいないのに「放射線照射を受けないからといって、術後の検査の回数を増やすわけにはいきません。放射線照射を受けないことはご自身が決めることなのですから。」と、話の最後に付け加えてきました。

後から局所再発が恐くなっても診てやらないぞ!ということなのでしょう・・・希望しても保険診療ではやってくれないということなのでしょう・・・聞いてもいないのに・・・

 

がん専門の大病院には絶望しました。

もちろん、1%でも再発率を下げることができるのならば、どんな副作用のある治療法でも受け入れようという気持ちの乳がん患者さんも少なくないと思います。

ただ、彼女と僕はそうではありません。

患者の希望と異なった提案を、医師や病院側がすることも問題ないと思います。

しかし、彼女の主治医は「提案」はしてくれませんでした。恐怖を煽る言葉によって脅されました。

客観的な医師としての説明は皆無でした。

このような診察や治療が、彼女がかかったがん専門の大病院の病院全体の方針として行われていないことを願うばかりです。

 

 

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