このブログで、乳がんになった女性とその彼氏の心情について、僕なりの考えを書いてきました。

前回までは、ネット上で見つけられる乳がんになった彼氏彼女の書き込みについて、僕なりの見方で分析してきたつもりでした。

そして、それがある程度まとまったら、その後に僕自身と僕の彼女の場合の話をつなげようと思っていました。

ですが・・

途中で僕が一時的にですが彼女と別れたいと思える気持ちになってしまい、いろいろ書き進める方向が変わってしまいました・・・

 

もともと、このブログは単に彼女の乳がんの治療記録を綴っていくだけの予定でした。

しかし、「彼氏が書く乳がんブログ」というタイトルにしたことで、少し予定が変わりました。

「彼氏」「乳がん」で検索してみて、このブログが検索エンジンでヒットするかな?と、検索してみたところ、そのワードでヒットする他の書き込みにショックを受けました。

男性と付き合っている女性が乳がんの診断を受けると、その男性に別れを突き付けられる心配をするらしい・・・と。

そして、実際に別れを告げられた女性もいるらしい、と。

ちょっと僕には理解できないことでした。

「理解できない!」と僕が書き進めている途中で、いきなり「別れたい!」と僕が思うことに・・・

そして、それをブログで書くことに・・・

僕の場合を簡単にまとめると、

自分の健康よりも(僕にとっては)些細な事を優先する彼女の気持ちに耐えられなくなり、「自分で健康になろうとしていない人などサポートできない!」という気持ち

になって、別れたくなりました。

今考えると、彼女をサポートするしない、と、別れるかどうかは話が別ですよね。

それに「僕にとっては些細な事」という発想も、ただ自分の気持ちを一方的に押し付けている、よろしくない考え方です。

要するに「乳がん」に対して、彼女自身よりも僕の方がビビッてしまっていたんだということなんだと思います。

 

彼女はもともと豪気な性格なのです。なので乳がんに対する恐れが、一般的な女性よりもかなり小さいと思います。

もしそういう性格でなかったとしても、自分の乳がんに対して正面から恐れを抱けずに、少し現実逃避した心境で、治療に専念できない女性だって多いはずです。

彼女にもこういう心理的な影響がわずかにでもあったのかもしれません。

どちらの作用が大きかったのかは分かりませんが、僕から見ると、彼女の乳がんに対する恐れと治療の決意がまったく足りないように感じました。

だからと言って、いたずらに乳がんに対する不安を煽るような事を言っていいわけがありません。

どうもにできなくなって、僕は「別れるしかない」という思いにいたってしまいました。

 

ですが、これは間違っていたと、今は言い切れます。

僕が乳がんに対してビビッていたわけで、僕の心の問題だったわけです。僕が我慢しなければならないことでした。

僕が我慢しきれなくなったから「別れる」という発想になってしまったんです。

 

これは、「彼氏」「乳がん」の検索でヒットした「乳がんの診断を受けて彼氏に別れを告げられる」という最悪なシナリオでも同じことが言えると思います。

乳がんの診断を受けた女性が、(僕の考えではありえない)女性的な魅力が落ちることを心配して、彼氏に別れを告げられる可能性に耐えられなくなってしまったのではないでしょうか。

要するに彼女側が不安に耐えられなくなったのだと思います。

もちろん、その彼女の彼氏も、僕と同じような経路の心配や、他のいろいろな心配に耐えられなくなった可能性もあります。

男女が付き合っていくのは、結構エネルギーがいります。

お互いに心配事がたくさんあった場合、付き合い続けられなくなってもおかしくないです。

女性が乳がんの診断を受ければ、本人の心配するこころは僕には想像できないくらいのもののはずですし、その彼氏の心配もまた、想像できないレベルのはずです。

お互いの心に余裕がなくなって、別れるという最悪の結果になってしまうのです。

どちらから別れを言い出すかは、あまり関係ないと思います。より余裕がなくなった方が「別れよう」と言うだけです。

言われた方にまだ余裕があれば、別れを受け入れないだけです。余裕がなければ「仕方ない、別れよう」となるだけです。

結果として、ひどく当たり前のことを僕は言っていると思います。

男女が別れる理由は、お互いの心に余裕がなくなったからだ、と。

ですが、これは乳がんの診断を受けた彼女とその彼氏にも言えることです。

そして、一つずつ問題を解決していければ、余裕は取り戻せると思います。

特に、彼女側の「女性的な魅力が落ちて彼に捨てられる可能性がある」という誤解と、彼氏側の「彼女は全力で治療に専念するのが当然だ」という誤解を解くべきだと思います。

異性に対する見方が男性と女性で違うということからくる誤解と、患う辛さを理解できていない発想です。

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前回のブログで「彼氏の方は彼女が乳がんになった結果の女性的な魅力について気にしていないのに、彼女の方が彼氏が気にしていると思っている」のではないか、という僕の考えを書きました。

この「気にしていない」というのは、良いようにも取れますし、悪いようにも取れますよね。

自分の女性的な魅力以外の部分を見てくれていたんだ、と取れますし、自分の女性的魅力の部分は見てくれていなかったんだ、とも取れます。

良い解釈も悪い解釈もできる。でも、心に余裕が持てない状態なら、悪く解釈してしまうものですよね・・・

こういう状況で、彼女が彼氏に愚痴を言ってしまうことは仕方ないと思います。

ですが、これは彼氏にとってもキツいはずです。

自分が「君が乳がんになっても、僕の君に対する想いは変わらないよ」と心から言っていても、それを否定されて「あなたは私を捨ててもっと女性的魅力がある女と付き合いたいと思うような不誠実な男でしょ」と暗に言われてしまうのですから。

ここまで露骨なやり取りにならなくても、もう少し軽いこういった意味合いのやり取りが男女二人の間で起こることは十分にあり得ると思います。

ここで僕はいくつか確信をもって言えることがあります。

まず、彼女が乳がんになって、彼女の健康よりも彼女の女性的魅力が落ちることを気にする彼氏などは絶対にいないと思います。そんな男がいたら、本当にサイコパスだと思います。

でも、だからと言って、それを彼氏が必要以上に彼女に訴えることも良くないということです。彼氏を信じられないのは、彼女の弱さからくることです。そして、乳がんにショックを受けて精神的に弱っている彼女が、弱音を吐くことは当然なのです。

彼氏が彼女の治療をサポートすると決めたのならば、物理的なサポートも大切ですが、精神的なサポートの方が重要だと思います。

彼氏はただ黙って彼女のそばにいればいいんだと思います。よ、余計なことは言わない方がいいですね・・・

 

女性ならば自分の女性的魅力を気にかけない人はいません。

気にかける程度はそれぞれでしょうが、男性が思っている以上に女性は自分自身の女性としての魅力を気にしています。

結局のところ、乳がんになって「彼女の女性的な魅力」を気にしているのは、彼氏ではなくて彼女自身なのです。

このことを気づけずに、彼女が彼氏を責めると、彼氏にはいろいろ疑念が生まれてしまします。

「俺がお前を性的な目でしか見ていないと思っているのか?そういう風に俺は見られてたんだな」

とか

「俺が気にしてないのに、あいつは自分の女性的な魅力ばかり気にしている。俺と別れた後、他の男と付き合うためのことばかり考えているな」

とか。

 

なんというか、本当に悲しいですよね・・・

どちらも相手のことを考えているはずなのに、男女の考え方の違いから、理解し合えない結末です。

男女お互いの欲求の違いを理解すれば、ある程度は分かりあえるのだと思います。

なので、僕は男を代表して、男の欲求をさらに書き進めて行こうと思っていましたが・・・

なんか、書いてて悲しくなってきました。

「男ってのはこういうもんだから、許してね?」と必死に書いているような気分になって・・・

じ、次回以降に続けられたら続けますね・・・

 

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「彼女と別れるかも」と口走った回のブログを書いている時に、「彼女が乳がんになったら彼女を捨てる男」の気持ちを垣間見た気がします・・・

取りあえず、最低ですね・・・

僕はそんなことを思う男なんて、ごくごく一部のサイコパスのような男だけだろう(笑)などと気楽に考えていました。

自分がそれに当てはまることになるとは・・・

ここ数日かけて、あの時の自分の心情をよく思い出して整理しようと試みてます。

 

その結果、断片的にではありますが、いくつかこうだと言い切れることがまとまってきました。

自分の心情として言えることもありますし、一般的な男性に大体当てはまるであろうと思えることもあります。

 

まず、はじめに一つ言い切れることは、「彼女が乳がんになって女性としての魅力が落ちた→だから別れる」という、安直な図式には基本的にはならない、ということです。

男性が女性と付き合い続けていて、相手の女性のことをずっと「女性的な魅力」の視点のみで見続けるということは、まずありえません。

必ずそういう見方以外に目が向いて行きますし、そういう見方以外の見方の割合の方が大きくなっていきます。

そして、付き合い続けた結果、「あなたは女性的な魅力が落ちたから別れたい」などと思う男性は本当にごく少数のはずです。

そういう理由がメインで別れたいと思う人はほぼいないのではないでしょうか。

初めからそういう(性的な?)結びつきのみで付き合っているのなら、別れようと思うのかもしれません。それだとそもそも「付き合っている」と言ってよかったのか、微妙ですが・・・

この原理で行くと、そういう男性は、女性と付き合い続けて、女性が一定の歳になると別れる、ということになってしまいます。

そんな人は少ないはずです。むしろその逆で、付き合っている女性が歳をとった方が、実際に男性が女性と別れる決断をする可能性は低くなるのではないでしょうか。

付き合っている女性が歳をとるということは、同じように男性も歳をとるということ。男性が歳をとって落ち着いてくるから、別れる可能性が減るのでは?という考え方もできます。

が、それも影響としては小さいと思います。男が年齢によって落ち着くのは十年二十年の単位です。

 

もし、女性が乳がんになって、そして付き合っていた男性と別れるかもしれない、となっても、それは「女性的な魅力が落ちるから」という理由からではないです。

キツいことを言ってしまいますが、女性の側からすると

「私の女性としての魅力が落ちたから、彼が別れると言い出した」

と、思い込んだ方が楽なんだと思います。

実際にそんなことを彼氏が感じても考えてもいなかったとしても、彼女はそう思い込んでしまう可能性があります。

どんな病気であれ、その病気を乗り越えるのには精神力が必要です。

普通の女性であれば、大病を患ってもなお気丈に振舞える人の方が、一部のとても強い部類であって、多くは不安定になるはずです。

精神的に不安定になれば、感じ方や考え方も不安定になり、客観的な見方ができなくなってしまうこともあるはずです。

というか、むしろ普通は自分の大病など、客観的に見れるはずはないです。

そして、僕から見ればありもしない「私の女性的な魅力が落ちた」的な考えに陥ってしまうような気がします。

「私の女性的な魅力が落ちて、彼氏が別れたがっている。無理をして私と付き合ってくれ続けようとしている」という、妄想的な考えに陥ってしまうかもしれません。

下手をすると、男性側も同じような「彼女の女性として魅力が落ちた」妄想に陥るかもしれません。

そう彼女が言ってきたら、「本人(彼女)がそう言っているんだから、そうなんだろう」と意味不明な納得をしてしまうかもしれません。

この場合の「本人」は、どう思うかの主体である男性、つまり自分なのにです・・・

 

ですが、もう一度言います。

彼氏側の主観で、乳がんによって彼女の「女性的な魅力が落ちる」などということは絶対にないです。

おそらく、その考えは彼女自身や彼氏に降りかかる多くの苦難を「女性的な魅力が落ちる」ことのせいにしてしまおうとする心理状況から来ています。

 

人が、自分自身を見つめることは、実は非常に辛くかつ難しいものです。

大病を患っている時に、自分自身の考え方を自分自身で正確に把握するのは、そもそも無理な話なのです。

 

「乳がんによって私の(彼女の)女性的な魅力が落ちる」

という妄想は、取りあえず一旦捨てておくことが必要だと思います。

 

 

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