日々の生活に戻っていましたが・・

どうも、お久しぶりです。

1月から当ブログの更新をしておりませんでした。申し訳ありません。

 

最近は、忙しい日々の中で、彼女の乳がんを意識しないことが当たり前の生活になっていました。

もともと、乳がんはがん全体の中でも進行が遅いタイプのがんですが、彼女のルミナールA型の乳がんは、乳がんの中でも進行が遅いものです。

また、タモキシフェンを飲むこと以外には、普段の治療は何もありません。

長くタモキシフェンを飲み続けて、5年や10年という単位で治療をして行くのがルミナールAタイプの乳がんです。

 

ですが、4月に行った定期検査の結果から、どうやら彼女はタモキシフェンの服用を中断せざるを得ない状況になってしまいました。

 

やはりタモキシフェン服用で肝臓の数値が上がっているようです

前回のブログ(1月)では、血液検査の結果から彼女の肝臓の数値(GOTやGPT)が高くなっていることが分かりました。

そうなった原因がタモキシフェン服用のせいなのかどうかは微妙なところでした。

なので、その診察の時には、次の3ヶ月後の診察まで様子をみて、その時にまた血液検査をするということになっていました。

 

そして、予定通りに3ヶ月後の4月の中旬の検査を受けたのですが、1月の時よりもさらに肝臓の数値は上がってしまっていました。

1月の検査の時には、直前に風邪薬を飲んでいたことや、それより以前のタモキシフェン服用開始直後にいったん数値が落ち着いていたことなどから、肝臓に負担をかけているのがタモキシフェンの服用だとは断定できない状況でした。

しかし、4月の検査結果を考えると、タモキシフェン服用によって肝臓に負担がかかっている可能性が非常に高いということになってしまいました。

 

そういったわけで、4月の診察から、とりあえず1ヶ月間タモキシフェン服用を中止することになってしまいました。

 

1ヶ月のタモキシフェン服用中止では・・

タモキシフェンの服用を中止して1ヶ月後の5月に入ってから、さらにもう一度血液検査をしました。

そうしたところ、多少肝臓の数値は改善が見られました。

このことによって、肝臓の数値の上昇はタモキシフェンが原因であることがほぼ確定的になりました。

これは、彼女の乳がんの治療にとって、ある意味で最悪の事態です。

非常に有効な乳がんの治療法が受けられなくなってしまったわけですから。

 

彼女は、無治療で大体25%くらいで再発が予想されるところを、タモキシフェン服用によって、10%くらいまで再発率を下げられることが予想されていました。

これは非常に大きな効果でした。

この効果を得られなくなるのは、かなり痛いです・・・

 

選択肢はいくつか残っています

最悪の場合は、無治療にしてしまうしかないです。

ですが、まだ選択肢は残っています。

このブログのコメント欄で以前に何度も情報をいただいていたことですが、トレミフェンはタモキシフェンとほぼ同じ効果で、副作用の出方が違う場合があるらしいのです。

なので、彼女にはタモキシフェンを止めて、トレミフェンを服用してみる選択肢が残っています。

そして、実際に彼女の主治医からも、トレミフェンへの変更が提案されました。

主治医からは、トレミフェンと同時に「肝庇護薬」というものの服用を提案されました。

肝機能を補助する薬のようです。

 

調べてみると、タモキシフェン服用で肝臓の数値が悪くなってしまう人は少なからずいるようで、同様の処方を受けることは一般的なようです。

彼女は主治医の提案を受け入れる以外に選択肢はないようです。

 

不安要素も多いです

トレミフェン+肝庇護薬で、一応はホルモン療法の継続を望めます。

ですが、このホルモン療法は不安要素がとても多いです。

まず、そもそもトレミフェンでも肝臓への副作用が出る可能性はかなりあります。

タモキシフェンからトレミフェンに変更すると、肝臓への副作用が減ったり無くなったりする「可能性がある」だけです。

トレミフェンの代表的な副作用にも、タモキシフェンと同様に、「肝機能の低下」という項目があります。

では、なぜタモキシフェンとトレミフェンの副作用が違う場合があるかというと、SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレータ)という概念からくると思われます。

まあ、僕も全然理解をしていないですが、簡単に言うと「ホルモン物質の働きは単純(単一)には説明できない」ということでOKだと思います。

ホルモンに関する薬は、同じ薬でも人によっては全く違う効果になってしまう場合があるのです。

また、似たような薬でも、副作用がまったく違うように出てくる場合があるということなのでしょう。

彼女はトレミフェンを試してみる価値はおおいにありますが、だからと言って必ずしも肝臓への副作用がタモキシフェンより軽減できるとは限りません。

 

また、仮にトレミフェン+肝庇護薬の服用によって、肝臓に負担をかけずにホルモン療法を行えたとしても、肝庇護薬というものは、ずっと飲み続けなければならないものなのかどうかが不安です。

一応、主治医は「肝臓の数値が落ち着いたら、肝庇護薬は止めてもいい」と言っていました。

ですが、そうなるのかどうか・・・

服用を続けていけば、むしろ肝臓の状態が悪くなってしまう可能性も十分になると思います。

 

ダイエットをするしかないのですが・・

彼女は脂肪肝があると何度も指摘されています。

このブログでも何度も書かせてもらっています。

ダイエットをしなければならない状態なのですが、どうしても「独自のダイエット」をしようとしてしまいます・・・

僕はそちら系の知識は結構ある方ですし、過去に何度もダイエットをして、実際に体重を落としています。

そのことは、こちらで書かせてもらいました。

あせりを抑えられるのか

彼女はなぜ、僕の言っていることを、少しでも取り入れようとしないのか・・・

 

多分、僕がダイエットについて彼女に言うことと、まったく同じことを医者から言われたら、彼女は聞くのでしょうね・・・

さりとて、肝臓に詳しい医院を受診した方がいいと言っても、彼女は面倒くさがって行こうとしませんが・・・

ぼ、僕が良いところを見繕って、つれて行くしかないのでしょうね・・・

 

おそらく肝臓の専門医に診てみらえば、脂肪肝について詳しく診てもらえるわけで、当然、体重の調整についても多くのアドバイスをもらえることでしょう。

今回、タモキシフェンを中止せざるを得なくなったことで、彼女にとって肝臓の専門医にかかることは、プラスアルファのことではなく、必ず必要なことになったはずです。

近い内に必ずそのようにするつもりなので、その経過もまたブログに書かせてもらおうと思います。

 

当ブログのコメント欄で脂肪肝について情報を提供して下さった方々には、彼女がそれらを今まで生かせなかったことをお詫び申し上げます。

たくさんアドバイスして下っていたのに、本当に申し訳ありません。

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ここまで長かったです。本当に長かった・・

彼女は無治療を希望し、主治医には抗がん剤を含むフルコースの治療法を勧められ、僕は右往左往しまくっていた手術後の3ヶ月半でした。

彼女は今日からタモキシフェンの服用を開始します。

 

タモキシフェンはノルバデックスにしました。ジェネリックも選択できるし、途中からでも変えていい旨の説明を受けました。

1か月服用した後に血液検査をして、副作用の有無を自覚症状と併せて調べることになりました。

副作用は少ないことを願うことしかできません。副作用の種類によっては、それを軽減できる漢方薬などがあると、このブログのコメントでもアドバイスをいただいています。

 

彼女が温存手術を受けたのは今年の2月の下旬です。再発予防のための治療を開始するまで約3ヶ月半もかかってしまいました。

まあ、その内の5週間は病理検査の結果が出るまでの期間です。そして一般的な場合でも1か月くらいなら治療法を迷ってしかるべき期間なのではないでしょうか。

その期間にプラスして、僕の彼女は主治医との話し合いが上手く行かなかったり、引っ越ししたりしていた期間がプラスされました。

もう、彼女は凄い胆力だとしか言い様がないです。乳がんの治療法を決めずに、普通に引っ越しを一から計画し始めたのですから。

乳がんで気が滅入って、それをリフレッシュするための引っ越しとかでは決してないです。更新の条件について大家と不動産屋にムカついたからです・・

引っ越しをしている間に乳がんのことを一切考えなかったおかげで、治療法について彼女とも主治医とも話し合いが上手くいかず、気が滅入っていた僕の心がリフレッシュされました。

 

彼女のおかげでリフレッシュできて、前向きに術後の治療法について話し合えた結果、タモキシフェンは飲もうということになりました。

彼女は当初タモキシフェンも飲みたくないと言っていました。ですが、病理検査の結果で彼女の乳がんのタイプはルミナールのAだと分かり、その場合はタモキシフェンの効果は絶大です。

他の治療法はさて置いたとしても、タモキシフェンだけはやろうと彼女を説得し、彼女も受け入れてくれました。

 

だからという訳でもありませんが、彼女の術後の治療はタモキシフェン単独にしました。放射線治療もしないことにしました。

主治医に提案してもらった抗がん剤やリュープリンもやりません。

 

彼女の乳がんの状態と、患者本人である彼女の意向を考え合わせれば、術後の再発予防の治療がタモキシフェン単剤であることは必要十分だと思います。

 

以下、彼女の乳がんの状態

組織型・浸潤がん(硬がん)
浸潤径・1.8cm
リンパ節転移なし
ホルモンレセプター ER+(PS5 IS2) PgR+ (PS5 IS3)
HER2 1+
ki67 14.7
核グレード 2
脈管侵襲 中程度

 

 

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(リンパ節転移と他臓器への転移は全く別ものです。リンパ節への転移は基本的に命の危険はありません。今回のブログの「転移」は全て他臓器への転移です。これは遠隔転移とも言い換えられます。)

まず、自分が恐ろしいことを言っていることは自覚しているつもりです。そして、このようなブログの題名にしていますが、それを自分の彼女に勧めるつもりはありません。申し訳ありません。

ただ、「(ルミナール型乳がんで)タモキシフェンを転移してから飲み始める」ことは、一理あるのです。道理の一つであることは事実です。

「彼女はすでに転移しているかもしれない」の回のブログで書いたように、乳がんの手術を行った後に転移再発が出る場合は、手術を行った時点ですでに微細転移している可能性が高いのです。

そして、今の医療技術だと、その判断ができない。

もしこれから医療技術が進んで、全身のごくわずかながん細胞も簡単な検査で見つけられるようになった場合は、初発乳がん発見時に転移が確認できる患者のみがタモキシフェンや抗がん剤のような全身治療を行うはずです。

今の技術だとすでに転移があるかどうかを判断できないので、可能性のみを考慮して、可能性が高い患者の全てにタモキシフェンや抗がん剤を使っています。

すでに微細転移している患者にしか有効ではない全身治療を、転移のない患者にまで行っているのです。手術時に転移のない患者は副作用のみを被ってしまいます。

このようなことは、通常の乳がんの標準治療を受ける場合には説明されません。ですが、おそらくこのことを正確に医師に聞けば、誠実な医師はその事実を認めてくれるはずです。

また、このような説明をすると、標準治療を否定しているように聞こえます。ですが、僕は標準治療自体を否定するつもりはありません。僕は標準治療を行う場合の説明方法に疑問を持っているだけです。説明方法によっては、患者の治療方針が変わってしまう可能性があるからです。

 

そして、現在の医療技術であえて転移再発を発見するまではタモキシフェンを飲まずに、転移再発を発見してからタモキシフェンを飲み始めるならば、転移のない患者がタモキシフェンの副作用のみを被ってしまうという事態が避けられる事実があるのです。

これは一つの選択肢のはずなのです。一つの選択肢としての可能性があります。臨床的な研究がされるべきだと思います。

もちろん、現実的にこれをするのは、あらゆる問題があります。あらゆる問題はありますが、その問題がクリアされた時には、選択肢の一つとして成立することは確かだと思います。

問題のクリアというか、その問題点が当てはまらない患者のみに、この選択肢を勧めればいいとなる場合が多いと思います。現実的な問題点と、問題が当てはまらない場合はどういう場合なのかを次回のブログで考えてみます。

 

ルミナール型の乳がんの場合は、転移再発を確認してからも(タモキシフェンを含む)ホルモン療法は非常に有効です。

そして、いずれ医療技術が進歩して、簡単な検査で全身のがん細胞を確認できるようになったのならば、ステージやサブタイプからの予想でホルモン療法や抗がん剤治療の全身療法をするしないを決めるのではなく、現在のステージⅠに相当する乳がんでも微細転移があれば全身療法をし、現在のステージⅢ相当であっても微細転移がなければ全身療法をしないことは確実です。(そもそもステージの概念がなくなりますが。)

 

また、もしルミナール型乳がんのステージⅢ以下で手術を行って、その後にホルモン療法をせずに転移再発が出てしまったならば、ホルモン療法をしなかったことを悔いるかもしれません。

ですが、ホルモン療法は基本的にはがん細胞を殺す力はないと言われています。がん細胞の餌であるエストロゲンを減らすことで、ルミナール型乳がんの進行を止めることがホルモン療法の目的です。

転移巣が小さい内にホルモン療法を行った場合にがん細胞を消滅させられるというエビデンスや、転移巣が小さい内のホルモン療法の方が効果が大きいというエビデンスがなければ、転移巣が大きくなってからのホルモン療法(=現在ならばステージ4を確認してからのホルモン療法)の選択肢は否定されないと思われます。

 

 

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