タモキシフェンの副作用発生率は?
タモキシフェンの副作用発生率は非常に高いです。
「タモキシフェンは劇薬」の回のブログで一度書いたことですが、ノルバデックスの添付文書には全体の8.3%に副作用が出たとなっています。
ですが、実際には50%前後の人に副作用が出るようです。僕が聞いた3人の医者が3人ともそんな感じだと言いました。
そういった訳で「製薬会社というのは、酷いものだな」と思っていました。ですが、どうやら8.3%という数字には、軽いホットフラッシュや頭痛、体重増加などの更年期障害のような症状は入っていないようです。
製薬会社が薬の添付文書に記載しなければいけない副作用の基準などがあるのか不明ですが、自覚症状が出てもカウントされていない副作用がとても多いようです。
軽いホットフラッシュや頭痛、不眠のような自覚症状を含めた全ての副作用が50%くらいらしいのですが、本当に重篤でタモキシフェンの服用を中止しなければならないレベルのものは5%くらいらしいです。
残りは「とても辛いが何とか続ける」レベルの副作用から、「体の変調を多少感じる」レベルのものまで様々のようです。
僕の彼女に起きてしまった副作用は強い頭痛でした。彼女の話を聞く限り、おそらくこれはタモキシフェンの副作用の中でも、かなり強い方の部類です。
ですが、頭痛は今のところ一日限りです。「かつてないくらい強い頭痛だった」と言っていたので、その頭痛はタモキシフェンの副作用の可能性が高いです。
ただ、どこまでがタモキシフェンのせいなのかは、はっきりしない部分があります。
頭痛が起きたこと自体がタノキシフェンのせいなのか?
それとも、頭痛を強めてしまったことがタモキシフェンのせいなのか?
たまたま起こった頭痛で、まったくタモキシフェンのせいではないということも、可能性としては否定できません。
タモキシフェンの副作用を考える時に、こういうところが難しくなってきます。
タモキシフェンは簡単に言うと、エストロゲンのホルモンとしての作用を減らす薬です。タモキシフェンの副作用の多くはエストロゲンの反応が弱くなることで起きます。
ただ、そもそもエストロゲンは、閉経前の女性であれば周期的に血中濃度が増減しているものなのです。
つまり、タモキシフェンの副作用は、生理や閉経によって女性の体に起こる変調と基本的に同じものです。それらの強いものだと考えるべきです。
なので、「体の変調」を副作用とするならば、タモキシフェンは非常に多くの人に副作用があるはずです。逆に外科的なことや投薬などの、何等かの治療を必要とするものを副作用とするのならば、タモキシフェンの副作用はそこまで多くの人には起きないことになります。
ただ、そこに境界線を引くことは難しいです。
自律神経失調症という病名は有名ですが、この病気はタモキシフェンの副作用に非常に近いものです。
エストロゲンはホルモン物質ですが、ホルモン物質は神経伝達物質の役割もになっている場合もありますし、それらと競合している場合が多いです。
エストロゲンのような主要なホルモン物質のバランスが変わると、神経伝達をになう物質のバランスも確実に影響を受けているはずです。
自律神経失調症の症状を検索してみると、タモキシフェンの副作用にかなり一致すると思います。
ということは、自律神経失調症の改善策が、そのままタモキシフェンの副作用対策になります。
少なくとも、薬などの治療に頼らない自律神経失調症の対策は、タモキシフェンの副作用対策として積極的に取り入れていいはずです。
〇適度な運動、有酸素運動
〇バランスの良い食事
〇ストレスをためない
〇規則正しい生活
〇マッサージやストレッチ
〇音楽を聴いたりアロマテラピーなど
自律神経失調症の改善策は、検索をすると非常に多く知ることができます。タモキシフェンの副作用対策として彼女に勧めて行こうと思っています。
(追記) 現在、彼女はタモキシフェンを飲み始めてから3ヶ月以上経ったのですが、タモキシフェンの副作用としての頭痛はほとんどありません。ですが、不眠に苦しんでいます。
彼女はもともと、かなり寝つきが良い方でした。そして、現在は軽くない不眠に毎日苦しんでいます。なので、これはタモキシフェンの副作用である可能性が高いです。
少しでも彼女の不眠を解消すべく、今はいろいろとタモキシフェンの副作用の情報を集めています。
この回のブログでは、タモキシフェンのことを「エストロゲンのホルモンとしての作用を減らす薬」としましたが、どうやら、これはあまり正しい言い方ではなったようです。
タモキシフェンはSERM(選択的エストロゲン受容体モジュレータ)というものに当たるらしいです。
これは、簡単に言えば、エストロゲンの効果を抑える現象と、抑えない現象がある、ということです。「選択的」というのは、場合によって違う、という意味です。
エストロゲンは、非常に多くのことに関係している女性ホルモンです。そして、タモキシフェンはエストロゲンに関係に関係している反応を全て抑えるわけではない、ということになります。
閉経後にタモキシフェンを服用すると、骨粗しょう症になりにくくなることが知られています。骨粗しょう症は閉経によりエストロゲンが減少することによって起こるので、ここでは、タモキシフェンはエストロゲンを増やしたことと同じ効果が出ています。
同様に、エストロゲンが増えて、フロゲステロンが減少すると、不眠になると言われています。タモキシフェンがエストロゲンを抑えるだけの効果であるならば、タモキシフェンでは不眠にはならない理屈になります。
(追記はここまでです。以降も少しずつ追記していくかもしれません。)
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ディスカッション
コメント一覧
うちの娘も、タモキシフェンを服用して1か月がたち、1か月検診のために
帰省してきました。心配していたタモキシフェンによる
体調の変化は取りあえず、今のところはほとんどないらしく、
また、血液検査も異常がなく、とりあえず、安心しました。
むしろ、娘の場合は放射線治療による乳房のトラブルが
心配です。放射線治療終了直後は、やけどをしたときのように、
下着が触れるだけで、ヒリヒリして保湿剤が欠かせませんでした。
1か月後の現在は、ヒリヒリの代わりに、乳房全体に湿疹が広がり、
かゆみがひどいらしいです。放射線によって、皮膚の免疫力が
低下して起こる皮膚炎だそうで、皮膚科で診察後薬を処方して
もらいました。外科の再診は10月ですが、放射線科は引き続き
1か月後というスケジュールになりました。
本当に、副作用というのは百人百様のようですね。
いつもコメントありがとうございます。
娘さんにタモキシフェンの副作用が現れなくて良かったですね。ただ、タモキシフェンは少しずつ血中濃度が上がる薬なので、1か月だとまだ確実に安心だとは言えないかもしれません。まあ、1か月でほぼ自覚症状がほぼないのでしたら、これからも重度の副作用が出てくる可能性は低いかと思います。
放射線に関しては、彼女は受けなかったので僕には分からないところですが、大変そうですね。
ですが、以前に放射線の副作用を調べていた時に、娘さんに起こったようなヒリヒリしたりかゆくなったりというようなことを、たくさん目にしました。
なので、副作用としては一般的なものなんだと思います。
過度の心配は必要ないのではないでしょうか。
はじめまして。いつもこのブログを楽しみに拝読させていただいています。私(49歳)も先月温存手術をし、今抗ホルモン剤(フェアストーン)を飲み始めて1週間です。
ところで、タモの副作用として、膣乾燥、性交痛、って彼女さんもなりましたか?
私はなり、悩んでいます。もちろんローションを使用したり、行為の内容を工夫したりはしているのですが、以前のような満足感が得られず、がっかりしています。なんというか、性器の血行が悪くなり、充血感や潤い感がなくなったようです。
しばらくしてこの薬によるホルモンバランんすの乱れに体が慣れて、元通り感度が戻ればいいな、と期待はしているのですが、そうでなければ、この先5年も味気ない生活はつらいな、と心底並んでいます。
なかなか、この手のことに赤裸々な情報がなく、でも、人生の中の重要な部分ではあると思うので、お教え下さい。
コメントありがとうございます。
僕の彼女はそういったことはないですね。むしろ逆というか・・・
男女のことは精神的な部分も大きいと思います。
お互いにそういう先入観のようなものを持ってしまうと、プラセボ効果として、現実的な問題が出てきてしまう場合があるはずです。
そして、しょうがさんのようなまだ抗エストロゲン剤の飲み始めの状態ならば、おっしゃるようにホルモンバランスが乱れれて起こってしまうこともあります。
プラセボから来ることも、ホルモンバランスの乱れからくるものも、どちらも取りあえず最初だけ起きている可能性は十分にあると思います。
プラセボなら、いずれ間違いなく消えます。プラセボとホルモンバランスの乱れの連鎖から来る場合もありますし、それもいずれ無くなります。
フェアストン(トレミフェン)のことは詳しくないのですが、おそらくタモキシフェンと作用機序が似ているはずで、タモキシフェンならば開始から最低2ヶ月くらいは副作用が安定しないです。
逆に言うと、2~3ヶ月以降に残った副作用以外は全て一時的なものと言えるので、まずは今の状態が時間によって解消されることを期待してみてはどうでしょうか。
あ、あまり具体的なことを書けなくてすみませんでした。
ナイーブな問題に真摯に答えて頂き、ありがとうございます。
少なくとも「彼女さんはそうではい」という言葉にとても希望を貰えました。
私の友人にも聞いてみたところ、ダメになる人もいる一方で大丈夫な人もおり、全員がダメというわけではない事がわかったので、自分もよくなるかもしれないと思えるようになりました。
あせらず様子を見てみます。ありがとうございました。
こんばんは
彼氏さんがおっしゃったようにタモキシフェンの副作用を1か月では安心できないと
いうのは本当のようですね。
娘も、1か月目は生理も普通にあったのですが、2か月目の先月は、生理が止まらなく
なったそうです。生理が止まるという副作用はよく聞きますが、止まらなくなることも
あるのでしょうか。地元のかかりつけ医の指示で、タモキシフェンは一時中断して
他の薬に変更したようです。本当にまだまだ油断できませんね。
いつも書き込みありがとうございます。
それは残念ですね。いわゆる不正出血という状態です。
タモキシフェンとは関係なく、彼女がこの状態になったことがあります。
その状態の程度にもよりますが、そのまま様子を見るのも、一時中断するのも、他の抗エストロゲン薬にするのもありだと思います。
一つだけ気を付けて欲しいのは、不正出血が長く続くと貧血になる可能性があることです。
貧血は立ち眩みなどの自覚症状がない場合もあります。彼女は長い不正出血の後に、血液検査で貧血が発覚しました。
お気を付けて下さい。
こんばんは。帰省した娘と病院に行ってきました。
前回の書き込みにはいくつかの間違いがいありました。
まず、生理が止まらなくなったのではなく、生理でない時に不正出血が1週間以上続いたそうです。
また、かかりつけ医の指示ではなく、病院に直接電話をしたら、すぐ主治医につながり、話をきいてもらえたそうです。予約が一杯で、今日も3時間待ちになる診察の忙しさの中で、患者からの電話に直接すぐ対応して下さった先生には頭が下がる思いです。
今後の治療は、もう一度、ノルバデックスの服用を再開し、やはり同じ症状が出れば、ホルモン剤の治療そのものをやめるか注射によって閉経状態にする治療にするか作戦変更しようということになりました。つまり、治療そのものをやめるか、より強い治療にするかの究極の選択になるわけです。
今は、服用再開後、ノルバデックスによる不正出血が今度こそ起きないことをを祈るばかりです。
こんばんは。いつも書き込みありがとうございます。
娘さんは大変そうですが、主治医が良心的な方だと心強いですね。
僕はここ最近は彼女のお母さんのことをブログに書いているのですが、実は偶然にも彼女が現在ブオッチさんの娘さんと非常に似た症状になっています。
生理が戻ったのか不正出血なのか、微妙な状態になっています。
このままこの状態が続くようならば、主治医に報告して指示を仰ぐことになります。
タモキシフェンが合わない人は多いと思います。
そういった場合の対処法も、タモキシフェンの服用者が多いがゆえに、情報も多いはずです。
少しずつ調べて行こうと思っています。
以前に、このブログにのコメントに、タモキシフェンと同じような作用のトレミフェンという薬ならば、ほぼ同じ効果で副作用が違う可能性があると書いてくれた方がいました。
病院の方針などもあるでしょうが、医師との話し合いの時に聞いてみる価値はあるかと思います。