手術から約1週間経ちました。

今はメスを入れた痕に医療用のテープを貼っていて、これを半年くらい続けるらしいです。2~3日置きにテープを貼りかえるらしいです。

傷跡はまだ少し熱をもっていますが、これは普通のことらしく、特別な問題は起きていません。

(追記・訂正・僕が勘違いしていたことが後から分かりました。正しくは、退院から退院後最初の診察までの約一週間くらいは特殊なテープをはがさずに貼り続け、その診察以降は三日間の間隔で自分で貼り変えるテープに変更し、それを半年間続けるらしいです)

 

彼女の乳がんの手術に付き添って、感じたことや、知っておくと安心できることなどの感想をまとめてみます。

彼女が手術をしてもらった病院は本当に素晴らしい病院だったので、もしかしたら恵まれた環境ゆえのお気楽な感想になってしまうかもしれませんが、率直に書いてみます。

 

手術を受ける前からある程度予想はしていましたが、乳がんの手術自体は他のがん程に心配するような手術にはなりません。

手術の成功や失敗によって、患者の身が危険に陥るといったことはほぼないはずです。

彼女の手術の経過でも、全身麻酔以外は危険なことは全くありませんでしたし、全身麻酔も今の医療技術ならば危険なものではないと思います。

入院時や入院中に気を付けるべきポイントはそれぞれお世話になる病院によって違うと思われます。僕の視点から見て、彼女が特別困っていることはぼぼないように見えました。

ですが、よくよく考えてみると、改めては彼女に入院時の感想を詳しくは聞いていないので、次回のブログは彼女にもう一度よく入院時の話をよく聞いてみて、それをまとめてみたいと思います。

とりあえず、今回は僕の視点でまとめておきます。僕の視点で見て、気になったことは、大きく分けて3つです。

〇手術後の乳房の形
〇リンパ節転移の有無
〇取り出したがん細胞の病理診断の結果

です。

手術後の乳房の形については・・・
なんというか、これについても、僕が言及できることは少ないです。

僕には彼女が健康でいてくれることが一番なので、美容的なことについてまであまり考えが及びません。

ですが、彼女自身や、他の多くの乳がんの患者さん達には大きな問題なのだと思います。彼女のお母さんも、とても気になさってました。

温存を選ぶか全摘を選ぶか。どの病院で手術してもらうか。手術の前にいろいろ決めなければならなかったのですが、彼女は結果としてとても良い選択を出来たようです。

以前にも書きましたが、温存手術をすることは医師と患者が話し合って決めます。その時に、医師が患者の乳房の大きさや形、乳がんの大きさや位置などを考慮して温存手術をした方がいいか全摘手術にした方がいいかアドバイスをします。

つまり手術をした後の状態を先に予想してアドバイスをくれるのです。そしてその上、その手術をしてくれるのもその医師です。医師の経験と腕ですべてが決まります。

信頼できる病院の信頼できる先生に手術をしてもらえたならば、幸運だと言えます。

 

リンパ節の転移については、僕の彼女の場合は、ほぼ大丈夫だろうと思っていました。ですが、どんな乳がんの手術でも、必ず脇のリンパ節転移の有無は確認します。

手術の前からリンパ節に転移があることが分かっている場合のことは、今回の彼女の手術では分かりませんでした。なので、あるかどうか分からない場合の手術のことを書きます。

脇のリンパ節の転移の有無を調べるために「センチネルリンパ節生検」をしました。これは今はどこの病院でもやることで、保険が適用される検査らしいです。手術中にやります10分~15分くらいで結果が出てしまうものらしいです。

手術の前日に乳がんがある部分の近くにマーカーとなる注射をしておいて、それを頼りに手術中にその部分から最初にリンパ液が流れ着くリンパ節(センチネルリンパ節)を見つけて、そのリンパ節にがん細胞がないか生検します。センチネルリンパ節にがん細胞がなかったならば、乳房のがん細胞を切除して手術は終わります。

リンパ節にがん細胞が見つかったならば、脇のリンパ節の「郭清」をします。脇のリンパ節は乳がんが一番転移しやすい場所なので、一昔前はそういった生検をせずに最初から取り除くことが多かったらしいです。

ですが、現在ではなるべく体に負担をかけないように、メスを入れる部分を最小限にするために、センチネルリンパ節生検が手術中にでるようになっているのです。

彼女の場合も、この生検をしてもらったおかげで、脇のリンパ節はほぼ何もせずに残されたわけです。

 

取り出したがん細胞の病理診断の結果については、約5週間後に分かることになっています。いわゆる、がんの「顔つき」などと呼ばれたりする、悪性度のようなものが、詳細に調べられます。

それによってこれからのがんの治療方針が決まります。彼女の場合は、手術の前の針生検で「増殖能が高い」となっていました。それが気がかりです。

ですが、それ以外は一般的な乳がんでした。この辺りがどうでるのか心配です。できれば、抗がん剤治療を省略できるくらいの結果だと良いのですが・・・

 

彼女はもう退院していますが、退院日から一週間後にメスを入れた部分の傷の状態を確認するための診察を受けることになっています。それ以外は特に必要な治療はなく、とりあえず病理検査の結果を待つだけです。

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温存手術をしてもらうことを決めてから、温存手術と全摘手術+再建のメリットデメリットを調べることになりました・・・。

調べた結果を簡単にまとめてみます。

 

メリット

温存手術
〇切り取る量が少ないので体への負担が小さい
〇自分の乳房を多く残すので精神的に楽
〇痩せたり太ったりしても、左右の乳房の大きさの変化が同一に保てる

全摘手術+再建
〇乳房を残した部分での乳がんの再発がない
〇皮膚と乳首を残して再建した場合、温存より見た目が良くなる場合がある
〇放射線治療を受けなくてよい

 

デメリット

温存手術
〇基本的に手術後に放射線治療を受けなければならない
〇乳房を残した部分に乳がんが再発する可能性がある
〇見た目が悪くなる場合がある

全摘手術+再建
〇乳房を大きく切り取るので精神的に不安
〇手術後の再建で左右の胸の大きさを揃えても、将来痩せたり太ったりして
左右の大きさやが変わる可能性がある

 

箇条書きにしてもあまり分かりやすくならなかったですね・・・

注目すべきところは大きく分けて2つです。

乳がんの乳房内での再発と見た目の問題です。

温存だと残した乳房内にがんが再発する可能性があります。これは手術後に放射線治療をすることで、かなり確率を低くすることができるらしいです。

また、どうやら、乳房内に再発してもそれは「局所再発」と言って、命の危険に直結するものではないようです。

局所再発した場合はもう一度手術で腫瘍を取ります。他の臓器への転移と再発が同時に起こる転移性再発になると、非常に苦しい状態になるようです。

もちろん局所再発がそこまで危険ではないからと言って、できれば避けたいものであることは言うまでもありません。

なので見た目(美容)的なことを一切考えずに健康最優先ならば、多分、全摘手術を選択するべきなのでしょう。

一応がんという現象以外の部分に注目すれば、手術で人の体にメスを入れるわけですから、なるべく小さく切った方が体への負担は小さいです。

そこは健康面で温存手術の方が優れていますが、手術後の放射線治療や局所再発時の再手術のことを考えれば、全摘の方が健康面では上だと思います。

ただ全摘した上で行う再建手術をした場合、それがどのくらい体の負担になるかは、今の僕の知識では分からないです。何か分かったらこのブログで報告しようと思います。

 

見た目に関して、温存手術は条件によって手術後の見栄えの良い悪いがかなり変わってくるようです。

なので温存手術後に手術前の乳房に近い状態が残る可能性を医者が予測して、温存手術をすすめたり、全摘手術+再建をすすめたりするようです。

温存手術をしても乳房の形があまり変わらない条件は

〇腫瘍がなるべく小さいこと
〇腫瘍が乳首の周辺にないこと
〇腫瘍が乳房の上の方にあること
〇乳房全体にボリュームがあること

などらいしいです。

ただ、医者もこれまでの経験と手術例から判断しますが、確実なことは実際に手術してみないと分からないようです。

それに、手術後にどのくらい「きれいに残った」かは主観的な問題で、医者としては十分うまく残ったと思った手術だったとしても、患者は納得できないかもしれません。

左右の胸の大きさや形はさほど変わったように見えなくても、左右の胸の位置が変わったように見えたり、左右の胸の方向が変わったように見える場合があるらしいです。

 

難しいところですが、僕の彼女は温存手術でやってみることにしました。

場合によっては手術方法を変更してもらうかもと思い、温存手術と全摘手術について調べてみましたが、やはり温存手術でやってもらうことにしました。

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前回のブログで、乳がんの手術は温存手術でも全摘手術でも、手術後の~年生存率のような数字はほとんど変わらないらしい、と書きました。

それならば、やはり素人考えでは、温存(=部分切除)できるならば温存する以外の選択肢はないように思えます。
しかし、温存できるレベルの乳がんの進行レベルの人でも現在は全摘をする人も多いらしいです。なぜか。

では、そもそも温存と全摘とでは、健康面以外で何が違うのか?

言うまでもなく、これは見た目が違います。美容の問題です。
全摘よりも温存の方が術後の見た目が良い・・・。
と思っていたのですが、どうやら、条件によっては、全摘の方が「乳房再建」をすることによって見た目が良くなるようなのです。

僕は彼女が検査結果待ちで乳がんの診断が出る前から心配だったので、乳がんについての情報を集めていました。その時に「乳房再建」というものがあると知りました。
そして現在ではそれが健康保険適用で、多くの人が行っていることを知りました。
しかし、この時点ではまだ彼女が乳がんだと確定していなかったので「もし彼女が乳がんだったとしても、手術後に胸をきれいに残すこともできるんだ」という程度にしか認識せず、詳しくは調べませんでした。

乳房再建(以降、「再建」と表記)について、よく知らないまま、時は過ぎました。針生検によって彼女に乳がんの診断が出た後も、次々に検査をしましたが、温存か全摘かの問題は深く考えずに、よく調べもしませんでした。
なぜかというと、温存か全摘かの判断は、当然のごとく医者が判断するだろうと思っていたからです。

レントゲン、触診、エコー、マンモ、血液検査、細胞診、針生検など、非常に多くの項目の検査をしました。
そして一番最後に造影剤を使ったMRI検査をしました。このMRI検査によって、乳がんのしこりの正確な広がりを把握して、そこで温存手術が可能かどうか確定しました。

また、彼女の乳がんがある方の乳房には、もう一つ怪しいしこりが認められていました。そのしこりは「多分良性だろう」と言われていました。
ですが、細胞診2回と、最後にやったMRI検査を総合して、「やはりここは良性だろう」いうことになり、その時に初めて、温存手術が可能なことが確定しました。
そちらのしこりもがんだった場合は温存手術は不可能だということでした。

話が長くなってしまいました。まとめると、要するに、最後の最後まで温存手術が可能かどうか決まらずに、そのために最後まで「温存手術にするか、全摘手術にするか」とは深く考えなかったです。
温存手術ができるならば、当然医者がそう決めて温存手術をしてくれるもの、だと思っていました。

ですが、最後の最後、手術日を決める診察で、主治医の先生に「温存が希望ですか?全摘が希望ですか?」と聞かれて、かなり混乱しながら、彼女と僕で「え、えっと、お、温存でお願いします・・」と答えた次第です。

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