彼女のお母さんが乳がんの手術を受けて、無事に退院することができました。

彼女と一緒に家に戻った直後に、彼女が電話をつないでくれて、お母さんと話すことができました。

僕は入院中にできればお母さん電話でお話をしようと思っていましたが、よく考えると病室での電話はマナー違反でした。

また、お母さんは骨折していて、慣れない車いすでの移動だったので、電話をかけて良い場所まで行ってもらうのもどうかと思いました。

なので、お母さんが退院するのを待って、電話で話を聞くことに決めていました。

 

お母さんの電話での声は元気そうで何よりでした。

ただ、話を聞くと、やはりとても苦しい入院生活だったらしいです。

手術の麻酔が切れて39度近くの熱が出た時には、手術後の胸も痛く、骨折している足も痛くなり、さらにいくつも体に管が入っている状態が嫌で、発狂しそうだったと言っていました・・・

ですが、当然かもしれませんが解熱剤を使ったらしく、薬を飲むと同時に眠れたそうです。

眠れたことによって、一番苦しい時間をある程度回避できたようです。

 

その後は順調に退院に向かったようですが、やはり全く歩いていないらしいです。

乳がんの手術後は、なるべく歩いた方が良いと、どこの病院でも指導されるはずです。

どうなんででしょうか。手術後にほとんど動けないことが、後々どのくらい影響を及ぼすのかは、僕には予想もつきません。

一応、車いすを使って、ある程度ならば自分で動けるらしいです。

ただ、わずかでも段差があるところを越えることは無理のようです。

車いすで少しでも自分で動くことが、乳がんの手術の治りに良い影響を与えるのでしょうか。

もしくは、あまりよろしくない筋肉の使い方になってしまうのでしょうか。

 

お母さんが骨折を診てもらった地元の整形外科の医師は、とても評判の良い開業医らしいです。

しかも、恵まれていることに、医院は彼女の実家のすぐ近くです。

この医師が、お母さんが乳がんの手術をした某がんセンターの主治医と何度も連絡を取り合ってくれたらしいです。

お母さんが退院した直後にも連絡を取ってくれたらしく、お母さんの手術後の胸の状態はしっかりと把握してくれているようです。

手術後の胸の状態も考慮に入れて、骨折のリハビリを行ってくれます。

 

この整形外科医がお母さんに行ってくれた治療の過程が、驚くべきものでした。

お母さんは退院した次の日に、彼女と整形外科を訪れました。

そうしたところ、まず、いったんギプスを専用の機械で切って外し、なんとMRIで骨折の状態を確認して、治りが悪いということで、また別のギプスを付け直したそうです。

最近の整形外科は、こういったことを普通にやるのでしょうか。

というか、普通の街中の医院にMRIなどがあることに驚きます。

骨折の診断をレントゲン以外でやることに驚きますし、ギプスを開けてから埋め戻す?のにも驚きます。

お母さんは「ギプスを切る時に足も切られそうで恐かった」と言っていましたが、驚くところはそこではないと思います。

ギプスを切る機械は、僕が子供のころからあります。

 

何度もがんセンターと連絡をとってくれている真面目な医師ですし、何やら凄い最新の設備の整った評判の医院のようです。

胸の手術後の状態を含めたお母さんの骨折のリハビリに関しては、この医師にまかせておけば安心でしょう。

 

それと、話は戻りますが、血小板が少ないことから、予定通りお母さんの手術は輸血をしながらになったそうです。

そういったことがリスクが高いことだったのかは分かりません。全身麻酔との関係はどうだったのでしょう。

とにかく、骨折も含めていろいろ心配な状態がお母さんにはありましたが、何とか無事に乳がんの手術が終わって本当に良かったです。

 

 

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彼女のお母さんは乳がんの手術が終わり、今はまだ入院しています。

お母さんの希望で、できるだけ長く入院させてもらうことにしました。

お母さんは、手術直前に骨折してしまったことをはじめとして、乳がんの状態以外で心配するべきことがいくつもあります。

なので、大事をとって、なるべく長く入院させてもらうことは正解だと思います。

何かあった時に、すぐに医師に診てもらえる他、身の回りのことを看護師さんに助けてもらえることも大きいです。

 

乳がんの手術は、全摘手術よりも温存手術の方が入院期間が短くなることが多いようです。

また、病院によって入院期間には差があり、全摘か温存に関わらず、数日で退院できる病院もあるらしいです。

彼女が2月に乳がんの手術をした病院は、温存手術ならば5日~6日くらいが標準的な入院期間でした。

今回彼女のお母さんが温存手術をした病院も、通常ならば、そのくらいの入院日数です。

ですが、お母さんの希望により、そこから2~3日くらい入院を伸ばしてもらいました。

ベットの空き具合で伸ばせるかどうか直前になって決まるということでしたが、どうにかなったようです。

今、お母さんの入院している病院は、その地区のがん拠点病院にしてはかなり空いている期間だったらしいです。

手術が1~2ヶ月以上待ちということも珍しくないらしいのですが、お母さんは乳がんの診断を受けてから、1ヶ月経たずに手術を受けることができました。

彼女の時も、出来ればもう少し早く手術をして欲しかった・・・

彼女の乳がんの手術待ちの期間は、生きた心地がしなかったです。今思い返せば、焦ることは全くなかったのですが・・・

 

彼女は日曜日に東京へ帰ってきて、今週は仕事をしています。そして金曜日の夜には、またお母さんのお世話をするために、地元へ戻ることになっています。

彼女は今、仕事の方もとても忙しい状態です。

そして、タモキシフェンを服用中ですし、飲み始めてからまだ2ヶ月半くらいです。

もちろんお母さんのことも心配なので、いろいろしてあげるべきなのでしょうが、自分自身の体のことにも十分に気を使って欲しいところです。

タモキシフェンは飲み始めるとエストロゲンのバランスが変化して、それによって副作用が出る可能性のある薬です。

飲み始めて2ヶ月半くらいならば、まだまだ女性ホルモンバランスが安定していない可能性もあるはずです。

つまり、今まで出ていなかったタモキシフェンの副作用がこれから出てくる可能性のある期間です。

彼女がタモキシフェンを飲み始めた当初に出ていた、不眠や頭痛のような症状は、取りあえず収まっています。

ただ、タモキシフェンの副作用は、女性ホルモンのバランスの変化から来るものなので、全般的に他の体の不調と複合してしまう可能性があるはずです。

例えば、風邪を引いた時に虫歯や古傷が痛むような現象が、タモキシフェン服用時にも起きる可能性があります。

彼女はタモキシフェンの服用を開始してから、以前からある原因不明の指の痛みが増していると言っています。

 

少し話がそれてしまいました。

何が言いたかったかというと、彼女がタモキシフェン服用している状態で、過度に疲れるような生活の状態に置かれたならば、副作用の危険性が高まるということです。

彼女はもともととても体力と気力のある女性なので、自分が疲れていることに、あまり気付いていないように見える時があります。

「昔は仕事をして、さらに土日にもアルバイトをしていた」と武勇伝を披露してくれることがあるのですが、どうもそのノリが今でもあまり変わっていないように見えます。

自分の体力に自信があることは良いことなのですが、体力に自信があることと、自信の体のケアを怠ることは違います。

僕が健康について彼女に助言してみても、ほとんど右から左の状態です。

まあ、それはいつものことなのですが、今の彼女の状態は、いつものことで済ますのには少し危険です。

お母さんのことを心から心配している今だからこそ、彼女が自分の体のことをおろそかにしてしまう可能性がとても高くなるかもしれないのです。

そして、そこにタモキシフェンを飲み始めて、まだ日が浅いということが加わります。

話を聞いてくれないのがいつものことであっても、いつも以上に繰り返して、彼女に自分の健康に気を使ってもらうように言ってみることにします。

 

彼女のお母さんは今週中に退院する予定です。

退院後のリハビリはどうなるのか、僕にはまったく予想がつきません。

乳がんだけに関して言えば、手術後から、可能な範囲で動いた方がいいはずです。

ですが、お母さんは骨折しています。車いす生活です。

足の方も、ギプスを外した後は、少しずつ動かしていかなければならないはずです。

しかし普通に考えれば、乳がんの手術後は、極端に胸に力がかかることは避けるべきです。

しかし、骨折によるギプスを外した後は、やはり極端に足に力がかかることは避けるべきです。

リハビリはある部分に対してやるもので、そのリハビリをやるべき部分が2か所あったならば、一体どうしたらいいのでしょうか?

手術をしてもらった乳腺科の医師と、骨折を診てもらった整形外科の医師に話し合ってもらうしかないのでしょうが、それで良いリハビリ方法がすぐに出てくるとも思えません。

どうなるのか、本当に心配です。

 

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彼女のお母さんの手術が無事に終わりました。

このブログを読んで下さっている方々には、大変ご心配をおかけしました。

今のところ、乳がんに対すること以外での(骨折、持病の肝臓への負担、血小板が少ないこと、膀胱炎の可能性での)問題は起きていません。

ただ、手術後に39度近くの熱が出たらしいです。

手術をした後に体温が上がることは普通のことですが、39度近くというのは少し高すぎる気がします。

解熱剤のようなものを使ったのかは、まだ聞けていません。

しかし、大きな問題がなく手術を終えられたことに、ひとまずは心から安心しました。

 

ですが、お母さんのこれからの健康状態について、問題はいくつも残っています。

骨折してしまっているので、術後に積極的運動することはできません。

また、手術前後の肝臓への負担によって、すぐにではなく、これから徐々に何か起こるかもしれません。

そして何より、術後の病理検査の結果こそが、乳がんの治療において一番重要です。

お母さんに肝臓の持病があることを考えると、抗がん剤や(下手をすると)ホルモン療法は受けられない可能性も残ります。

術後の治療を考えると、少しでも病理検査結果が良いことを願うばかりです。

 

彼女に、自分の乳がんの手術と比べて、お母さんの手術はどうだったかを聞いてみました。

彼女の印象は、「病院によって、雰囲気や治療の方針が随分違うものだ」ということでした。

お母さんは術前の各種の検査では、脇のリンパ節にはしこりは見つかっていませんでした。

ですが、(当然かもしれませんが)術中のセンチネルリンパ節生検を受けました。

その結果、リンパ節への転移はありませんでした。

とても喜ばしい結果なのですが、彼女がお母さんの脇の辺りを何度見ても、生検をしたようなキズがなかったのです。

彼女は、最悪「やり忘れたのでは?」と、少しあり得ない心配をしてしまったようです。

「お母さんの乳がんのしこりは脇に近く、さらにセンチネルリンパ節が乳がんのしこりに近かったので、しこりを取り出す時に、その切り口から同時に生検もした。」という話らしいです。

この話を彼女から聞いたのは、この文章を書いている直前です。そして、この話を彼女は主治医からではなく、お母さん本人から聞いたらしいです。

なので、もしかするとお母さんの勘違いかもしれません。

ですが、どうやら、センチネルリンパ節生検のための傷がないことは事実のようです。

 

また、お母さんはドレーンを一切入れなかったようです。

この病院では、乳がんの温存手術では基本的にドレーンは使わないとのことらしいです。

これは彼女が主治医から聞いた話です。

ドレーンを使わないので、手術した部分に体液がたまってきて、腫れて痛かったそうです。

この文章を書いているのは日曜日なのですが、日曜日は医師が来ないので、注射を使った体液の排出をしてもらえないそうです。

彼女が手術をした病院は、良くも悪くも本当に用心深い治療をする病院だったので、このようなお母さんに対する処置にはならないでしょう。

 

今までのお母さんの検査に関する話や、今回の彼女の話を聞く限り、お母さんが手術をしてもらった病院には、治療を最低限におさえる=不必要な治療はしない、という方針を感じます。

彼女もこのことには同意していました。

彼女が手術を受けた病院と、彼女のお母さんが今回手術を受けた病院は、両方ともその地区のがん拠点病院であり、公共の病院として担う立場はとても近いもののはずです。

ですが、病院としての方針が見事に違ったものになっていました。

彼女が乳がんの手術を受けた病院で、彼女は考え得る全ての治療法をフルコースで勧められました。

 

「治療は最低限にしよう」という考え方は、現在の医療では珍しくありません。

僕はこの考え方を支持しますが、しかし、こういったことは一概に言えることではありません。

特に癌のような治療と結果が確率でしか結びつかないような病気では、治療をどのくらいするかは簡単に決められることではありません。

患者と医師が話し合って、最終的には患者本人の意思で決めることです。

なので、彼女が手術を受けた病院と、今回彼女のお母さんが手術を受けた病院のどちらが良い病院なのか、という結論は出ません。

ただ、少なくとも、彼女にとっては今回お母さんが手術を受けた病院の方が合っていたと言えるでしょう。彼女は手術以外は基本的に無治療を望んでいました。

逆に、わずかにでも再発率を下げられる治療法は全て希望する患者ならば、今回お母さんが手術を受けたような病院の治療方針には耐えがたいものがあるかもしれません。

 

 

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