残念なことですが、彼女のお母さんの乳がんが確定しました。

2か所の細胞診で両方ともがんの診断が出たらしいです。

ですが、彼女から話を聞く限りでは、分からないことが多いです。

近い内にお母さんに直接電話で聞いてみようと思っています。

お母さんの心情的なことを彼女から聞いているのですが、いまいち彼女も掴み切れていないようです。

僕が電話で失礼なことを言ってしまわないように、細心の注意を払う必要があると思います。

 

どうも彼女から聞く限りでは、針生検などの組織診をせずに、今回の細胞診だけで手術が決まったようです。

ネットで調べる限りでは、細胞診だけで手術に進むのは、現在では一般的ではないようです。

クラス5の結果だったのでしょうか。細胞診の結果のクラスは彼女がお母さんに聞いても、お母さんには分からなかったらしいです。

少なくとも、何とかしてそこは確認をしておきたいです。

ただ、前回のブログでは敢えて書かなかったのですが、医師はお母さんの画像の診断の時点で「99%乳がんでしょう」と言っていたらしいのです。

画像だけでそんなことが言えるのかどうか、少し疑問もわくところですが、とにかく典型的な乳がんに見える画像だったのでしょう。

そういったことも踏まえた上での細胞診だけのオーダーだったのでしょうか。

いや、それなら逆に細胞診を飛ばして針生検を最初からするのが一般的なのではないのか。

僕のような素人がいろいろ考えても何の意味もないかもしれませんが、少なくとも、細胞診のみで手術をするのならば、「手術が終わってから良性だと分かった」という可能性がわずかにでも残ってしまうことは事実です。

このことをお母さんは了承した上で、話が進められているのでしょうか。

細胞診のクラスが分からないお母さんならば、そこを理解していない可能性もあるかも知れません。

 

それともう一つ心配なことがあります。

2か所乳がんが発見されたことから、彼女のお母さんは全摘+再建を考えているようなのです。

というか、彼女の話を聞く限り、もう全摘+再建を決めているような口ぶりらしいのです。

2か所のしこりはある程度は離れているようですが、大きくは離れていないと、微妙なところらしいです。

 

彼女のお母さんは物事を決めるのが非常に早い人です。彼女も早い方なのですが、お母さんはそれ以上に早いです。

ですが、僕としては、ここは少し考える時間を取ってもいいところだと思います。

彼女のお母さんが乳がんの温存手術と全摘手術のメリットとデメリットを全て理解しているとは思えません。

例えば、(僕はこれが一番重要なことだと思いますが)乳がんの温存手術と全摘手術では、転移再発が変わりません。つまり、生存率は変わりません。

もしかすると、生存率を気にして全摘を選ぼうとしている誤解もあるかもしれません。

他にもいろいろな温存と全摘の特徴がありますが、それらのことをお母さんに確認して理解してもらおうと思います。

それと、僕には今の段階では分からないので、できる限り調べてみようと思っていることですが、温存と全摘のそれぞれのメリットとデメリットは、年齢によって変わってくるのかどうかも大きいと思います。

全摘+再建の体への負担は、高齢者だと大きくなったりはしないのでしょうか・・・

体への負担と乳がんの進行速度などから、高齢者は温存手術が適応的だと聞いています。

 

あと一つ心配なことがあります。

前回のブログで書いた遺伝性乳がん卵巣がん症候群の可能性がまだ残ってしまいました。

お母さんの2か所の乳がんが発覚したことからです。

遺伝性の乳がんの場合、同じ乳房に2つの別のタイプの乳がんが発生したり、両方の乳房に乳がんが発生する場合があります。

ですが、これに関しては今すぐどうのとはなりません。

彼女のお母さんの手術後の病理検査結果から、2つのしこりが別のタイプの乳がんだった場合に、遺伝性の乳がんを疑うことになると思います。

これについても、針生検をしていたならば、乳がんのタイプが分かるものなのですが・・・

今はとにかくお母さんの乳がんについて詳細を確認して、お母さんの希望通りの手術や治療になっているかどうかを話し合ってみたいと思います。

 

僕がお母さんと電話で話をしたとしても、もしかするとお母さんが医師の説明を理解していなくて、あまり詳しいことは分からないかもしれません。

その場合は、次回のお母さんの診察の時に、僕も一緒に医師の話を聞かせてもらおうかと思っています。

今の段階でお母さんの乳がんについて僕に分かることは、少なくとも、最悪の場合でもお母さんの乳がんはステージⅡであって、命の心配をするものではないものであろうことです。

このことを、はっきりとお母さんに伝えようと思っています。

 

 

最後までお読み頂きありがとうございます
よろしければ応援クリックお願い致します




にほんブログ村

前回のブログで少し触れたのですが、彼女のお母さんに乳がんの疑いが認められました。

視触診、エコー、マンモの結果から、乳がんの疑いが非常に高いらしいです。

乳腺上にかなり硬いしこりがあるらしく、その場所は乳房の脇の下よりの乳がんのできやすい位置らしいです。

 

今は細胞診をして、その結果待ちの状態です。

非常に乳がんの疑いが高いと思われる状態で、なぜ針生検やマンモトープ生検のような検査をしないのか疑問ですが、何か理由があるのでしょう。

どんなに情況的に乳がんの可能性が高かったとしても、現在では細胞診だけで手術を決めることは一般的ではないです。

なので、彼女のお母さんの細胞診の結果がどちらに出た場合でも、針生検をすると思われます。

その乳がんの可能性が高いと思われるしこりの他に、もう一つ別の小さいしこりがあるらしく、それに対しても細胞診をしたらしいです。2か所細胞診をしました。

その関係もあって針生検を次回の診察に回したのでしょうか?

今度、彼女のお母さんと電話で話す時に聞いてみようと思います。

 

乳腺上にある硬いしこりの方は、大きさが大体1.5cmくらいらしいです。

この数字だけを聞く限り、もし乳がんだったとしても早期のものです。

脇の下には、今のところしこりのようなものは認められていません。

それらの条件を併せて、もし乳がんだったとしても、十分に完治を望めるものだと思われます。

 

ただ、脇の下のリンパはしこりが認められなくても、手術時のセンチネルリンパ節生検でリンパ節転移が発見されることがあります。

その心配は手術をするまでは無くなりません。

そして、お母さんはMRIでの検査をまだしていないのですが、MRIでしこりの周りに細かく広がりが見つかる場合もあります。

その可能性もまだ否定できません。

また、エコーやマンモでのしこりの大きさの測定値は、あくまで手術前の予想のようなもので、病理検査の結果で、それよりも大きかったり小さかったりします。

 

まあ、しこりの大きさや広がりについての不安要素は挙げるとキリがないので、今はあまり考えないようにするのがいいのかもしれません。

高齢者の乳がんは乳管内の進展はあまりない場合が多いらしいですし。

丸く硬いしこりだという所見からも、それが伺えるような気がします。

 

乳がんになった彼女のお母さんも乳がんが発覚したとなると、遺伝性の乳がんなのでは?と考えてしまうところですが、おそらくこの可能性は低いと思われます。

遺伝でなる乳がんには、遺伝性乳がん卵巣がん症候群という名前がついています。

この遺伝子をもっていると、この遺伝子由来で乳がんになる場合があります。(正確には、DNAを修復するための遺伝子の変異が原因なので、その遺伝子のせいで乳がんになる、というのは間違いなのかもしれません。)

この遺伝子は(遺伝子なので当たり前ですが)遺伝する可能性があるので、血縁者に乳がんにかかった人がいる場合は、遺伝性乳がん卵巣がん症候群が疑われます。

ただ、この場合の乳がんはいくつか特徴があるらしく、それらのどれにも彼女の乳がんは当てはまりません。

遺伝性乳がん卵巣がん症候群での乳がんの場合は、30代などの若い年齢の乳がんが多く、乳がんのタイプがトリプルネガティブの場合が多く、さらに両乳房や片方の乳房に原発で二つの乳がんができることがあるらしいです。

血縁者に卵巣がんや男性の乳がんなどがある場合もあります。

どれも彼女には当てはまりません。

一つだけ心配なのは、現在の乳がんの全体の原因の3%~5%が遺伝性乳がん卵巣がん症候群から来るもので、遺伝とは関係なく乳がんの家族歴がある場合が10%くらいらしいことです。

つまり、血縁者に乳がんがいる人が乳がんになった場合、約1/3~1/4くらいは遺伝性乳がん卵巣がん症候群だということになるのです。

この1/3~1/4という割合は、僕はかなり高い数字だと思います。

たとえ特徴が合わなかったとしても、元々の可能性が高い場合は、例外的に当てはまってしまう場合もあるかも知れないのです。

 

できれば(自費診療で高額ですが)遺伝子検査をして、彼女と彼女のお母さんが遺伝性乳がん卵巣がん症候群なのかどうかを確かめておいた方がいいのかもしれません。

それによっては、彼女のこれからの乳がんに対する備えも変えなければならないからです。

まあ、70歳に近い彼女お母さんがもしこの歳で乳がんになったのだとしたら、逆に考えると、それはこの歳まで乳がんにならなかったということです。これは遺伝性乳がん卵巣がん症候群での乳がん発症の特徴からかなり外れます。

それも踏まえて、一応は大丈夫だと思っている次第です。

 

 

最後までお読み頂きありがとうございます
よろしければ応援クリックお願い致します




にほんブログ村

PAGE TOP