僕は、乳がんが直接の原因で彼女の健康意識の低さにあせりを覚えているわけではないです。
彼女は乳がんの手術を受ける前にあらゆる検査をしたのですが、その時に糖尿病に関する数値が治療が必要なレベルに近いほど高かったです。
また、以前から脂肪肝だと言われています。彼女のお母さんも脂肪肝から肝硬変になっているので、最大限の注意を払わなければならない状態です。
これらのことについて、彼女は自分の体重を落とさなければいけないという認識はあります。
そして、そのために独自のダイエット法を実行しようとしているのです・・・
そのダイエットの方法について、僕の意見を取り入れる気はまったくないようなのです。
僕は若いころかなり太っていました。ダイエットを繰り返し、痩せたり太ったりを繰り返しています。
現在は標準的な体重より少し多いくらいですが、一番太っていた時と、体をしぼって良い意味で一番体重が低かった時の差は40キロくらいあります。
僕はダイエットで体重を減らすことよりも、減らした状態で維持することの方が難しいということを、体験としても理屈としても把握しているつもりです。
ウエイトトレーニングに凝っていた時期もあり、食べ物の栄養素などの知識にも興味があり、詳しいつもりです。
僕は自分でダイエットには詳しいと思っています。
なので、当然の成り行きとして、僕は彼女にダイエットのアドバイスをします。
ですが、彼女は聞き入れませんし、そもそも聞きません。自分独自の方法でダイエットをすると言って譲りません。
ダイエットは、間違ったやり方をすれば、労力をかけるだけでまったく効果は出ません。ダイエットははまずいやり方をしてしまうと、とても危険です。
だからこそ、僕がアドバイスをしなければならない立場なのですが、彼女は「私は過去にダイエットをやったことがない。だから私の考えている方法でするダイエットが正しいのか間違っているのかはまだ分からない。私の考えるダイエット法で成果が出ればあなたの言っていることを取り入れる必要はない。まずは私の考えている方法を試す。」と言います。
問題なのは、ダイエットというのは勘違いを起こしやすいもの、だということです。
健康的に体重を減らすためには、体の中の脂肪を減らす必要があります。ですが、ダイエットをした場合に、体の中の成分で一番先に減っていくのは、水分や筋肉である場合があります。
体重が落ちているのでダイエットが成功していると思っていても、脂肪はそのままに、体にとって大切な組織が落ちて行ってしまっている場合もあります。
食事の摂取量を減らすと、体にとって重要なビタミンやミネラルの摂取量も減ります。
太っている人ならば、摂取するエネルギーが減っても体の脂肪が燃焼するのでエネルギー的には大丈夫なのですが、ビタミンやミネラルは基本的に体にためておけないものなので、これらの摂取量が減ると非常に危険です。
同じ原理で、三大栄養素の脂質・糖質・たんぱく質の中で、脂質や糖質はある程度摂取量を減らしても問題ありませんが、たんぱく質の摂取量が減ってしまうことは健康に問題が出る可能性があります。
なので、ダイエット中は、摂取カロリーを減らすと同時に、普段よりもたんぱく質やビタミン・ミネラルなどを多く取らなければならないのです。
彼女は「食事制限よりも運動量を増やしてダイエットをする」と言っています。ですが、僕の考えだと、これはダイエットをの基本から外れています。
運動代謝(運動で消費されるエネルギー)は多くの人が思っているより、遥かに小さいです。どんなに運動しても、カロリーの高いものを「パクっ」とやってしまうと、たったそれだけで、その運動で消費されたカロリーを軽く超えてしまう場合があります。
こういったことを少しずつ説明しているのですが、僕の説明の仕方が偉そうに聞こえてしまうようで、彼女は内容をほとんど聞き流し、受け入れません。
その人が知らない事実を声高に説明すれば、それは確かに偉そうに聞こえます。
偉そうに聞こえますが、偉そうに聞こえるから、それを一律に受け入れないというのは僕には納得できないことです。ことの重要性を考える必要があります。
ならば、「重要なポイントを箇条書きにするから読んでくれるかな?」という提案を僕がしている感じで話が進んでいたのですが、そういった最中に、彼女の火傷を一切冷やさない事件が発生して僕は「やってられない」となり、前々回のブログを書き殴ってしまいました。
彼女は乳がんの再発を予防するために、栄養素の欠いた食事は避けなければなりません。
糖尿病予備軍なので、出来れば体重は減らしたいところです。
脂肪肝もあるので、なおさら体重は何とかしたいです。
タモキシフェンの副作用で肥満や脂肪肝も悪化する可能性もあります。
ですが、無理なダイエットは絶対にしてはならない状態です。
彼女はまったく余裕も猶予もない状態です。僕の講釈が聞きたくないのならば、別の人の講釈を聞いてもらわねばならないのです。
医師の話でも、栄養士の話でも、なんでもいいです。とにかく正しい食事制限と運動について正しい知識を得なければなりません。
ですが、彼女から進んでそういうことをやることはないです。
彼女は今、自分のダイエット法を試して効果を出して「ほら、私のやり方が正しかったじゃん」を僕にドヤ顔をすることで頭がいっぱいになっているのです。
彼女は(身長ー100)の数値より体重の数値の方がかなり上回っているのですが、見た目はほとんど太っているようには見えません。体の真ん中より上の方に肉が集まっているせいです。少し日本人離れしている体系です。
にわかには信じてもらえないかもいしれませんが、彼氏としての欲目を引いても、体重の割には太っているようには見えません。むしろスタイルがいいと言えます。
彼女は、あり得ない体系なのであり得ない自信があるのです。多分そういう原理です。
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