彼女が乳がんの温存手術を受けたのは、今年の2月です。

それ以降、主治医は手術した部分の治り具合の経過をみる触診などはしていますが、エコー(超音波)やマンモグラフィーなどを使った、乳がんの再発を発見するための検査は一度もしていません。

先日、彼女が行っているホルモン療法で使うタモキシフェンの1回の処方量の3ヶ月がなくなるので、また処方してもらうために、彼女が手術を受けた病院に二人で行ってきました。

手術してから約8カ月になるので、そろそろエコーでの検査をやると思っていましたが、やりませんでした。

 

彼女が手術を受けた病院では、全ての患者に対して、乳がんの手術後6ヶ月目に、1度エコーの検査をするとなっています。

なので、忘れられているのではないかと彼女が主治医に尋ねたところ、彼女が手術を受けた後に病院の規定が変わり、今は手術後1年目にエコーやマンモの検査を一括でやることになったそうです。

病院のパンフレットの内容が、彼女がもらった時のものとは変わっていました。

 

そういったわけで、彼女はエコーとマンモの検査を3か月後に予約しました。現在の8カ月とあわせて11ヶ月になり、約1年後のエコーとマンモの検査になります。

今回は取りあえず触診をしてもらい、主治医はその触診ではまったく問題ないと言っていました。

 

手術後1年間もの間、乳がんの再発に対して何も検査をしないというのは、恐く感じてしまう患者さんも多いかもしれません。

ですが、彼女が現在通っている病院は、(このこと自体は良いことでも悪いことでもないと僕は思っていますが)おそらく日本の乳がんの治療で最も権威のある病院の一つで、そのような病院の方針として、手術後1年目に初めて乳がんの再発に対する検査をすることになったのです。

ある意味では、衝撃的な事実だとすら思われることです。

局所再発に関しては、再発を確認してもほぼ治療が可能です。転移再発に関しては、少しでも発見を早める努力をしても、それに見合った治療法が確立されていません。

いずれの再発も、一刻も早く発見することが、最重要事項にはならないということかもしれません。

 

そもそも、このことは再発に限ったことではないです。乳がんではない人が定期検査をする場合でも、世間で思われているほどは、早期発見早期治療の意味は大きくないです。

早期発見、早期治療は重要です。ですが、最重要事項ではないです。

もし早期発見、早期治療が最重要事項ならば、乳がんのための定期検査は1年に1回では足りないはずです。半年に1回、3ヶ月に1回の定期検査をすべき、となるはずです。

そういったことは、ほぼ推奨されません。

乳がんの検査をし過ぎることが、乳がんの手術後の患者や、乳がんを心配して検査を受ける女性全てに、悪い影響を与えてしまう面もあるのです。

このことについては、現在の彼女のお母さんの乳がんの治療が落ち着いてから、少しずつこのブログで書いてみようと思っています。

 

話は変わりますが、現在彼女は、先ほど書いた「超権威のある病院」から転院することを考えています。

彼女と僕は、この病院の今の主治医と、乳がんの治療について今までまったく話し合いができませんでした。

今回の通院で、転院の話を出そうと思っていたのですが、3ヶ月後にエコーとマンモの検査をするというので、それを受けてからでも遅くないかなと思った次第です。

「超権威のある病院」なので、検査機器は最先端のものばかりです。

それらで1回くらい術後の検査を受けてから転院するのもいいんじゃないかな~と、彼女と僕は思ったわけです。

 

そういったわけで、その日は彼女は病院で一切検査を受けませんでした。診察も特に長くはならなかったので、通院のためにとっていた時間が余りました。

そこで、余った時間を使って、転院先として考えている病院へどんな病院なのか下見に行ってみることにしました。

このブログで何度も「ネット上で多数の乳がん患者の質問に答えている某医師」と書いている先生がいる病院です。

この先生がネット上に残されている乳がんについての情報量は、おそらくネット上では日本一です。彼女と僕も、この医師のサイトでいろいろなことを教えてもらっています。

乳がん患者のネット上のどんな質問に対しても、真摯に答えていらっしゃる素晴らしい先生だと思います。

彼女と僕は、あの先生がいる病院は、一体どんな病院なのだろう?とワクワクしながら向かいました。

彼女の家からそれほど遠くないこともあり、僕も土地勘があったので、難なく到着したのですが・・・

・・・・・

一言で表すならば、「ドン・キホーテ」みたいな病院でした。

僕の言っていることの意味が分からない方が多いと思いますが、実際に病院を見ても意味が分からないと思います。

イグアナがいましたし、パチスロがありましたから・・・

 

 

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今回のブログは「しこりがある『かもしれない』部分への放射線ブースト照射」という、少しショッキングなタイトルにしました。

ですが、これは事実そのままです。

 

彼女のお母さんは、乳がんの温存手術後の放射線治療を受けることになっています。

骨折してしまって、放射線治療を受けるために毎日通うことが大変なので、入院して放射線治療を受けられないかどうかを、現在病院と交渉しています。

それについては、順調に話が進んでいるようです。

そして、先日、お母さんは放射線治療の最初の説明を受けたのですが、その時に、ブースト照射の説明も受けました。

 

お母さんは、乳がんの手術前のMRI検査で、細胞診から乳がんが確定したしこりとは、乳房のほぼ反対側に、別のしこりらしき影を確認していました。

その影に対し細胞診をしようとしたところ、MRIでは映っていた影が、エコーでは何度確認しても映らなかったのです。

なので、その影に対しては細胞診はできず、その影は良性なのか悪性なのか(そもそも、本当にしこりがあったのか)確定できないまま、そこはそのままにして、乳がんが確定した部分に対して部分切除(温存手術)を行いました。

今回、放射線治療を普通に受けた後に、そのままにした謎の部分に対して、放射線のブースト(追加)照射をすることになりました。

 

はっきり言って、素人には、少し乱暴で、少し適当なように聞こえる治療です。

不明な部分に対して放射線をブースト照射するという事実だけ取ると、乱暴だったり適当だったりに見えます。

ですが、おそらくこれは、お母さんの年齢や乳がんのステージ、放射線の副作用などを全てを考慮して、全体バランスをとるための治療方針、なのではないかと思います。

ここからは僕の勝手な想像になりますが、例えば、確認できなかったしこりのためだけには、放射線治療はやらないはずです。

全体に放射線をかけるので、そのついでというのは不謹慎かもしれませんが、同時に不明な部分にブースト照射をするのではないでしょうか。

また、もし仮に、お母さんの細胞診で乳がんが確定したしこりがなかったとして、ある一つの良性か悪性か(そもそもしこりか)確認できなかった影だけを発見したとしたら、その影は間違いなく経過観察になるはずです。

そのレベルでは治療はしません。生検の類すらしない可能性が高いと思います。それがしこりだったとしても、とても小さいはずだからです。

お母さんの乳房に乳がんが発見されていたから、その不明なしこりらしきものの危険性が少しだけ高い、という判断のはずです。そのしこりらしきもの単体では、そこまで危険性はないはずです。

基本的に、そのしこりらしきものは良性の可能性が高いです。

 

そうすると、放射線ブーストなどする必要もないかもしれないのですが(これも、僕の想像でしかなくて申し訳ないのですが)、放射線治療の標準の工程が終わった後に、ブースト照射を追加したとしても、放射線治療全体の副作用の大きさはあまり変わらないのでしょう。

放射線のブースト照射の副作用と、そのしこりらしきものが悪性である確率と、悪性だった時の危険性をかけ合わせたものと、それらを天秤にかけて、お母さんの主治医は放射線ブースト照射をすることを選んだのでしょう。

そうすることが万全ではないのかもしれませんが、効果と副作用のバランスの中で、ベターな治療方針だということのはずです。

また、お母さんの心理的な部分を考えると、判断不能だった影に対して、放射線で治療したという事実は重要になるかもしれません。

 

これらは一応「僕の想像」と言いましたが、逆に言うと、この想像が当たっていてくれないと困ります。

本当に適当に(乱暴に)放射線をブースト(=そのままの意味で追加)されただけというのは、あり得ないはずです。

お母さんの年齢で、お母さんのような乳がんの状態でなければ、こういった放射線治療のブーストはあり得ないのだと思われます。

 

 

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このブログのコメントに何度も有益な情報を書き込んで下さっている「通りすがりさん」からの助言により、彼女のお母さんは、通院ではなく入院しての放射線治療を医師に希望してみました。

(彼女のお母さんは、乳がんの温存手術後の放射線治療を受けることが決まったのですが、現在、足を骨折をしていて、通院がとても大変な状態です。)

そうしたところ、どうやら、病院側の条件さえ合えば可能だという返事をもらえたようです。

ただ、「入院して放射線」という情報をいただいて、それが可能かどうか医師に相談する前に、主治医が気を利かせてくれて、お母さんにはより家に近い大学病院で、放射線治療だけを受けさせてもらえることになっていました。

今回「入院して放射線治療を受けることはできないか?」と相談したのは、大学病院の方です。手術をしてもらった病院(がんセンター)ではありません。

なので、大学病院で入院して放射線治療をすることを、お母さんは希望しています。

手術をしてもらったがんセンターの方の主治医が、お母さんの乳がんの治療全体を決めているので、まずはその先生の意向を聞く必要があります。

ですが、大学病院の医師は、おそらくがんセンターの医師も許可を出すだろうと言っていたらしいです。

 

こういった事情で、「入院して放射線治療」は可能のような流れなのですが、もう一つ問題があるようです。

それは病院のベットの空きの問題です。

このことは憶測になってしまう部分があるので、あまり言い切ることはできませんが、どうやら病院の入院のためのベットの管理というのは、単なる事務的なことではないようなのです。

病院の入院のためのベットの管理は、その病院の偉い人?が一手に仕切っていて、その人の意向が強く影響する病院があるようです。

彼女は他の病気でも入院したことがあるのですが、その時にも(僕が付き合っていて)病院の空きベットの管理について、少し理解できないようなやり取りがありました。

単純に「空いていれば入院できる」ということでないような、そういった雰囲気を感じました。

あまり深くは突っ込んで聞けませんでしたが、よくない業界の慣習なのでしょうか・・・

大学病院のようなところでは、そういったものが、未だに残っているのかもしれません。

わずかな可能性ではありますが、そういう人の意向によって、「放射線治療のための入院」が不可能になってしまう可能性もある、ということらしいです。

 

僕は彼女の乳がんでの入院を通して、病院の良くない部分をたくさん見ました。それは、このブログの中で、さんざん書かせてもらっています。

正直に言うと、もうそういった話は聞きたくないです。こりごりです。

昔の病院に比べれば、今の病院はそういった良くない部分は、どんどんなくなっているはずです。

特にがん関係の医療は、ここ10~15年くらいで、情報公開が進み、雰囲気もオープンになっているという記述をいろいろなところで目にします。

今が過渡期なのでしょう。

患者のためにならない、病院や医師側の事情で、患者の治療方針が変わってしまうようなことは、いずれは全てなくなって欲しいものです。

 

話を少し戻します。

僕からすると(通りすがりさんの助言からも)、もし入院できるのであれば、大学病院ではなく、がんセンターの方が良いような気がします。

ですが、お母さんは大学病院での入院を希望しているらしいです。

どうも、医師もお母さんも、放射線の全日程を入院で済ませようとしているのではなく、2~3週間くらい入院できればよい、と考えているようです。

そうなると、途中から通いになるわけなので、家から近い大学病院の方が便利です。

また、入院の準備や家族のお見舞いも、家から近い方が便利なことは言うまでもありません。

遠くてもがんセンターで入院して放射線治療を受けるメリットもあるでしょうし、入院する病院が近いことのメリットも多いはずです。

最終的にどちらの方がお母さんにとってメリットが大きいかは、お母さんの乳がんの治療全体をみているがんセンターの主治医が判断してくれることでしょう。

 

 

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