今回のブログは「しこりがある『かもしれない』部分への放射線ブースト照射」という、少しショッキングなタイトルにしました。

ですが、これは事実そのままです。

 

彼女のお母さんは、乳がんの温存手術後の放射線治療を受けることになっています。

骨折してしまって、放射線治療を受けるために毎日通うことが大変なので、入院して放射線治療を受けられないかどうかを、現在病院と交渉しています。

それについては、順調に話が進んでいるようです。

そして、先日、お母さんは放射線治療の最初の説明を受けたのですが、その時に、ブースト照射の説明も受けました。

 

お母さんは、乳がんの手術前のMRI検査で、細胞診から乳がんが確定したしこりとは、乳房のほぼ反対側に、別のしこりらしき影を確認していました。

その影に対し細胞診をしようとしたところ、MRIでは映っていた影が、エコーでは何度確認しても映らなかったのです。

なので、その影に対しては細胞診はできず、その影は良性なのか悪性なのか(そもそも、本当にしこりがあったのか)確定できないまま、そこはそのままにして、乳がんが確定した部分に対して部分切除(温存手術)を行いました。

今回、放射線治療を普通に受けた後に、そのままにした謎の部分に対して、放射線のブースト(追加)照射をすることになりました。

 

はっきり言って、素人には、少し乱暴で、少し適当なように聞こえる治療です。

不明な部分に対して放射線をブースト照射するという事実だけ取ると、乱暴だったり適当だったりに見えます。

ですが、おそらくこれは、お母さんの年齢や乳がんのステージ、放射線の副作用などを全てを考慮して、全体バランスをとるための治療方針、なのではないかと思います。

ここからは僕の勝手な想像になりますが、例えば、確認できなかったしこりのためだけには、放射線治療はやらないはずです。

全体に放射線をかけるので、そのついでというのは不謹慎かもしれませんが、同時に不明な部分にブースト照射をするのではないでしょうか。

また、もし仮に、お母さんの細胞診で乳がんが確定したしこりがなかったとして、ある一つの良性か悪性か(そもそもしこりか)確認できなかった影だけを発見したとしたら、その影は間違いなく経過観察になるはずです。

そのレベルでは治療はしません。生検の類すらしない可能性が高いと思います。それがしこりだったとしても、とても小さいはずだからです。

お母さんの乳房に乳がんが発見されていたから、その不明なしこりらしきものの危険性が少しだけ高い、という判断のはずです。そのしこりらしきもの単体では、そこまで危険性はないはずです。

基本的に、そのしこりらしきものは良性の可能性が高いです。

 

そうすると、放射線ブーストなどする必要もないかもしれないのですが(これも、僕の想像でしかなくて申し訳ないのですが)、放射線治療の標準の工程が終わった後に、ブースト照射を追加したとしても、放射線治療全体の副作用の大きさはあまり変わらないのでしょう。

放射線のブースト照射の副作用と、そのしこりらしきものが悪性である確率と、悪性だった時の危険性をかけ合わせたものと、それらを天秤にかけて、お母さんの主治医は放射線ブースト照射をすることを選んだのでしょう。

そうすることが万全ではないのかもしれませんが、効果と副作用のバランスの中で、ベターな治療方針だということのはずです。

また、お母さんの心理的な部分を考えると、判断不能だった影に対して、放射線で治療したという事実は重要になるかもしれません。

 

これらは一応「僕の想像」と言いましたが、逆に言うと、この想像が当たっていてくれないと困ります。

本当に適当に(乱暴に)放射線をブースト(=そのままの意味で追加)されただけというのは、あり得ないはずです。

お母さんの年齢で、お母さんのような乳がんの状態でなければ、こういった放射線治療のブーストはあり得ないのだと思われます。

 

 

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前回のブログ(乳がんの放射線治療は遅れるとまずいのか)で、僕は彼女のお母さんの放射線治療が延期できるのではないかと考えました。

延期する理由は、現在お母さんが足を骨折していて、放射線治療のために頻繁に通院することが難しいかもしれないからです。

延期してもいいのではなかと思った理由は、いろいろ調べたところによると、どうやら乳がんの温存手術後の放射線治療は、術後5か月~半年くらいに行えば、効果が落ちないようだからです。

ただ、問題は他にもありました。

お母さんが手術で取り除いた腫瘍があった部分以外に、少し怪しい場所があり、その部分の経過観察も含めた通院予定になっていたからです。

僕は直接は聞いていないので、どういったニュアンスなのかは正確には分からないのですが、お母さんの主治医は「放射線治療が終わってから、1回目の術後の経過観察をしたい」と言ったらしいです。

 

僕の彼女の乳がんの治療の時は、彼女の主治医と術後の再発予防の治療について、かなりもめました。なかなか術後の治療方針が決まりませんでした。

それによって、彼女の術後の経過観察は、一般的な温存手術後の経過観察通りになっていません。

なので、お母さんの術後の定期検査と、彼女の術後の定期検査を比べるわけにはいきませんが、彼女が手術をした病院の規定の温存手術後の第一回目の定期検査は6ヶ月後でした。

これに比べると、お母さんが指定された「放射線治療が終わってから、1回目の術後の経過観察をする」というのは、明らかに早いです。

つまり、ただ単純に「放射線は半年以内にかければ大丈夫」という理由だけで、放射線治療を延期できない理由があるのかもしれません。

 

また、実際にどういう日程になっているのかを彼女に聞いてみたところ、10月の頭に、お母さんが、まず放射線治療のみを行う予定の病院に1回行ってみることになっているらしいです。

(お母さんが手術をしてもらったがんセンターは家からかなり遠いので、放射線治療はより近い病院で受けさせてもらうことが決まっています。近いと言っても、がんセンターまでの半分程度の通院時間で、30分くらいらしいです。)

実際に一回行くことにより通院の労力を測ってみて、平日5回×5週間の放射線治療をやり切れるかどうかを決めることを、主治医がお母さんにすすめたらしいです。

もちろん、その時に、そちらの病院の先生にも話を聞くことになっています。

これはギプスの状態で通院することが前提の話です。

もちろん、これがお母さんに可能であれば問題ありません。ですが、実際問題どうなんでしょうか・・・

 

彼女のお父さんは健在で、車の運転もされる方です。

お父さんがお母さんの通院を車で手伝ってあげることが理想なのですが、それも難しいです。

お父さんは70歳を越えても現役で仕事をなさっていて、しかも第一線で活躍されています。

お父さんがされている仕事は、お父さんがいないと完全に回らなくなってしまう仕事です。

なので、週に1~2回程度ならば、何とか車で送ってあげることはできるでしょうが、平日毎日を5週間にわたりお母さんの通院に付き合うのは無理です。

 

このブログにも一度書かせてもらいましたが(「彼女のお母さんが無事退院できました」)、お母さんが骨折を診てもらっている整形外科は、地元で評判の良い医院です。

いくら、お母さんが高齢で骨折の治りが遅れていると言っても、良い医者ならば、治るまでの期間のある程度の予想を立てられることでしょう。

ギプスを外せる時期から、松葉杖などの補助なしで歩けるようになる時期までの期間も予想してもらう必要があります。

お母さんの骨折が治って普通に歩けるようになるまでの予想を整形外科医から聞いた後に、放射線治療を行う病院に実際に一度車椅子で行ってみて、その労力を測った上で、がんセンターの主治医に放射線治療を計画通りに行うか、延期するかを考えてもらう必要があります。

 

 

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前回のブログは、何が言いたいのかよく分からない内容になってしまいました。

僕自身がどうしたら良いのかを決め切れていない状態で書いていたので、内容もそのようになってしまったようです。

申し訳ありませんでした。

あれから色々と考えてみたのですが、やはり、僕としては彼女のお母さんの乳がんの状態について、情報を集めて行くことしかできないように思いました。

僕自身が、現状を詳しく知ることによって、安心できるタイプの人間だからです。

彼女はそういうタイプでもないのですが、彼女にもお母さんの乳がんについて詳しく知りたい気持ちはあります。

彼女はお母さんの乳がんについて、ある程度「覚悟しておきたい」と言っていました。

 

今のところ、僕が調べられた範囲では、お母さんの乳がんは悲観するようなレベルではありません。

ただ、乳がんのタイプがトリプルネガティブであるのに、一切抗がん剤が使えない状態であることは、少し苦しい状態です。

いつもお世話になっている、ネット上で乳がん患者の質問に答えていらっしゃる某先生のサイトを参考に見積もってみると、お母さんの予想される再発率は、20%~40%の間になると思います。

もう少し情報を集めていけば、数字の範囲は狭まると思います。

そして、これは間違いないことだと思いますが、トリプルネガティブの乳がんなので、再発するまでは早いです。

再発するなら、多くの場合は3年以内のようです。これは高齢者でも変わらないようです。

つまり、3年間転移再発なしで経過すれば、転移の心配はほぼなくなるようです。

これは、彼女のルミナールAタイプの乳がんとは、ほぼ正反対の特徴です。

彼女の乳がんはルミナールAタイプなので、5~8年後くらいに再発することが多いです。

そして、10年無再発で経過しても、まだそれ以降もわずかにですが、再発の危険は残ります。

 

こういった乳がんについての情報を、僕の口からお母さんに伝えるかどうかは、微妙なところです。

一応、僕は彼女の乳がんについて色々調べて、治療に対して助言もしていたので、お母さんからは、乳がんに詳しい人だと思ってもらっています。

そして、電話でならお母さんとお話する機会はよくあります。

なので、お母さんと電話でお話する時は、乳がんの話が出ないことは不自然です。

お母さんから、お母さんの乳がんの状態を僕がどう思うかを聞かれた場合に、どう答えればいいのか、本当に悩むところです。

 

僕は彼女の乳がんに対しては、全ての情報を数字で示して、彼女自身に治療法を選択してもらうことを求めました。

そうすべきだと思ったからしていたのですが、今考えると、これはある意味で僕には楽なことでした。

彼女のお母さんに対しては、予想される正確な再発率などを数字で示すべきではないように感じます。

僕はそこまで高い数字だとは思いませんが、数字をどうとらえるかは、人それぞれです。

僕が主観的に「大丈夫だ」と思っていたとしても、何の根拠も示さずに大丈夫だと言うのはおかしいと思いますし、その根拠となる数字をすべてお母さんに告げるのも、少しためらいます。

 

また、放射線治療に関しても、お母さんに僕がどう言うかは難しいです。

お母さんはホルモン療法や抗がん剤治療ができない代わりに、放射線治療はしっかりやる気になっているようです。

手術をしてもらった病院は、彼女の実家から車で1時間くらいかかる距離です。

そこに、放射線治療のために平日5日間を5週間通うのはとても大変なので、その病院よりは近い病院で放射線治療を受けられるように手配をしてもらったらしいです。

放射線治療をやる気になっているお母さんに対して「放射線治療は局所治療で、全身に対する治療ではないから、余命や再発率には関係ないですよ。」と、事実を告げることは苦しいです。

別に、そういったことをわざわざ言う必要はないのですが、お母さんの性格からすると「放射線治療をしっかりやったから、もう大丈夫ですよね?」と聞いてくる可能性は結構高いです。

その時に僕はなんと答えるべきなのか・・・

どう答えるべきかは、放射線治療を始める後と、終わった後では変えるべきなのか・・・

こういったことでほとんど悩む必要のなかった彼女の乳がんへの対し方は、今考えると凄まじいものだったと思い返されます。

彼女は乳がんの治療を放り出して、引っ越しを始めましたからね・・・

しかも、大家と不動産屋がムカつく、という理由で・・・

 

 

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