彼女の引っ越しがほぼ完了しました。

 

乳がんの術後の治療法を決める前に、彼女は引っ越しに取りかかりました。

これを僕は当初、信じられない行為だと思いました。

彼女と僕にとって、彼女の乳がんの治療法を考えて選択することは、間違いなく人生の一大事です。

僕から見ると、その一大事を途中で放り出して、彼女が別の重要なことを始めたように見えました。

 

引っ越しもとても重要なことです。人の一生の内でそこまで多くの引っ越しはしません。

引っ越した先の住みやすさによって、精神的にも肉体的にも健康になったり不健康になったりするかもしれません。

僕は引っ越しをそのくらい重要なことだと思っていました。重要だからこそ、さらに重要な乳がんの治療法選択の話し合いと同時平行などして欲しくなかったのです。

 

実際は同時平行どころか、それが原因で喧嘩をして、お互いに引っ越しのめどがつくまでは乳がんの話し合いはしないことにすらなりました。
今その時を思い出しても、当時の彼女の行動は本当に理解に苦しみます。

彼女にはもうついて行けないとすら思いました。

 

ですが、結論から言うと、引っ越しをするために一旦乳がんの治療法の話し合いを休んだことは無駄ではなかったと思います。

良い意味で、一時的に乳がんのことを忘れることができました。

少し間を置いたことで、お互いの意見をスムーズに聞けるようになったようです。

僕の主張する合理的な治療法の選択と、彼女が求める患者本人の彼女の気持ちは相容れないものではないことを、少しずつ共通認識にして行くことができました。

 

僕は彼女になんとしてでも治療をして欲しいとは思っていなかった。それを伝えたかった。

ただ、彼女に治療をして欲しいという感情は当然あった。どちらも僕自身の感情であって、僕自身がその感情をどう扱うかが問題でした。

これは僕が僕自身で解決しなければいけない課題でした。

 

僕が世間知らずだったのでしょう。男女の関係性はそういうものなのでしょう。

理屈で考える僕より、感覚で行動する彼女の方が正しかったということですね。

 

・・・今回は、こういうような前向きな捉え方をしておこうと思います・・・

彼女が引っ越しを決めた理由が「更新時の大家と不動産の態度にムカついて更新料を払いたくなかった」とかいう有り得ない理由だったことは忘れることにします・・・

 

 

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少し前にこのブログで書かせてもらっていた、彼女の引っ越しについて報告します。

あれから部屋を探し続け、今は引っ越す部屋が決まっています。決まっていますが、まだ引っ越ししていません。

新築の物件に募集が出るのと同時に申し込んだので、まだ建物が完成していない状態なのです。完成していないのは、主に外構(がいこう、建物の外側の部分)なので、部屋は見せてもらって確認しています。

彼女はその新築の物件をとても気に入った様子でした。

 

今彼女は僕の家に泊まっています。これは彼女の両親の気持ちにそぐわない行為です。いろいろありましたが、生活のことを考えると現実的にこうするしかなかった感があります。

僕が謝ることではないかもしれませんが、彼女の両親には申し訳ないと思っています。

 

彼女が引越しの話を出した時に、僕は引っ越すことに反対しました。

乳がんの術後の治療方針を検討している真っ最中だったからです。そんな重要な時に他の時間のかかることなどしている場合ではないと思っていました。

しかも彼女の引っ越しの理由が、「更新に対する大家と不動産屋の態度に納得できなかったから」というなんとも言えないものだったからです・・・

ですが、このブログのコメントで「彼女は乳がんのことばかり考えていて、一時的にでも息抜きするために、引っ越をすることが必要なのでは」といった意見をいただきました。

そうなのかとも思いましたので、とりあえず乳がんの術後の治療の話を中断して、引っ越しに時間を費やしていた次第です。

まあ今思うと、息抜きが必要だったのは僕の方だったのかもしれません・・・

 

そんな感じで彼女の引っ越しの手伝いをいろいろしていたのですが、部屋探しの手伝いは大変でした。

なんというか、部屋探しの手伝いをしている間に、デジャブのような感覚に陥りました。

部屋探しで僕がいろいろ調べてから彼女にアドバイスをすると、乳がんの治療法を僕が彼女にアドバイスした時のやり取りと同じになったのです・・・なんというか、話し合いにならなかったのです。

結果として、僕が乳がんについて彼女にアドバイスをする時の問題点がはっきりしたので、引っ越しに時間をかけたことは、乳がんの治療法の話し合いにも役にたったことになります。

気分転換にも十分になったと思います。思った以上にいろいろ時間がかかったので、十分過ぎましたが・・・

 

部屋も決まり、一時的な僕の家への引っ越も終わった先日、それらを思い出すように彼女と話をしていました。

「選ぶ部屋について意見が合わなかったね~」と。

彼女には部屋を選ぶ基準がいくつもありましたが、最後には見た目や印象を重視して部屋を選んでいる傾向がありました。

僕が彼女に勧める部屋は、いわゆるスペック重視でした。駅からの距離、部屋の広さ、賃料をメインの基準として、それにその他の細かい要素をプラスマイナスしていって、総合的に良さげな物件があると彼女に「これはどうかな?」と勧めていました。

僕が勧める物件に対して彼女が「そこはイマイチ・・」という反応になり、「どこが気に入らないの?」と聞くと「建物の見た目が気に入らない」という返答か帰ってくることが多かったです。

僕としては彼女のそういう反応にげんなりすることはありましたが、彼女が建物の見た目をある程度重視して部屋選びをしていることは承知していたので、あきらめて次を探すだけでした。

いくら見た目重視といっても、彼女の中にも駅からの距離や部屋の広さや賃料やその他の妥協できない基準(例えばオートロックや2階以上など)があったので、彼女に勧められる物件は、まずはスペックで選ぶしかなかったです。

 

そして最終的に決まった部屋は、スペックはまあそこそこ、見た目は新築なこともあり小奇麗な物件です。

僕としては、もう少し見た目を妥協すれば、スペックの高い部屋はいくらでもあったのに・・・と思うところでした。

でも、彼女が住む部屋ですし、彼女自身が満足できる部屋が見つかって良かったと思います。

 

そう思いますが・・・

先日、「選ぶ部屋について意見が合わなかったね~」と、すでに懐かしむように話していた時に、僕はふと気になったことがあって彼女に聞いてみました。

「きみが見た目を重視して部屋を選んでいたのは分かってたけど、重視と言っても、全体の何%くらいの割合で見た目を評価に入れていたの?」と。

彼女は当然のように答えました。

「60%くらい見た目で選んでたよ」と。

 

そ、それだと、ほとんど見た目じゃないですかね?・・・

あれ?僕がスペックで選んだ物件をあなたに勧めてたのを知ってましたよね?・・・そのスペックだって、あなたの希望に合わせたスペックの中で選んでましたよね?・・・その条件だって中々ないんですよ?・・・

最初からスペックの配点が40点しかないなら、どんなに頑張ってスペックで探しても、ほとんど物件を決める要因にならないじゃないですか・・・

スペックが40点満点だとして、適当に探しても30点くらいの物件ならすぐ見つかるでしょうし、逆に40点満点近い物件なんてめったに見つからないはずです。見つかっても囮物件の可能性が高いです。つまり、100点中、僕が部屋探しで協力できるのはせいぜい5点程度だったわけですか・・・

そして、たしかに実際僕の勧める物件はほとんどダメ出しでしたよね・・・

それなら、まず見た目でふるいにかけてから、その後でスペックを見たらどうですかね?・・・いやまあ、もうすでに部屋は決まって契約したんですが・・・

 

「見た目が60%」という言葉を彼女から聞いた時に、にわかには信じられなかったので、何度も確認してしまいました。「配分とか配点の意味を理解している?」と。5分くらい確認しました。

やはり、「見た目60%」は間違いないようです。

た、高すぎるでしょう。見た目の配分・・・

そ、そして、もう少し早く言ってもらえませんでしたかね・・・

 

もう一度、彼女が何を一番重要な基準として乳がんの治療に望もうとしているのかを、しっかりと時間をとって話し合ってみることにします・・・

 

 

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